「性行為強要」の釈明会見に妻同席の岸和田市長は”母に助けを求める子供”。妻の発言にも違和感があるワケ
サレ妻が発した「家族の大事な一員です」に違和感
妻がいる不倫会見といえば、21年前、川崎麻世が、今や最強の不倫女王となった斉藤由貴との恋愛を認めたものが思い出される。彼が座っているすぐ真横にたっていた妻のカイヤが腕組みをして夫を睨みおろしているシーンは今も芸能史に残る会見として有名だ。 だが、完全同席という今回の会見もまた、あまりに希有なものだろう。 市長の妻はいわば「サレ妻」なのだ。1年半にわたって不倫をされてきた事実は、市長自ら認めている。妻に謝罪をしたが許されてはいないと語った言葉は、ある種ののろけにさえ聞こえた。 妻は「(夫は)変わらず、家族の大事な一員です」と語ったが、その表情は冴えなかった。そしてこの言葉に違和感を覚えた人は多かったようだ。 「家族の大事な一員って、ペットに対する言葉みたい。夫を表するには、なんとなく物足りない言葉ですよね」(30代女性) 「愛情はあまり感じられない。家族としてやむを得ず受け入れている感じ」(40代女性) もちろん、妻に非はない。だが、こうやって妻を公に出したから妻にまで批判が飛んでいくのだ。身内だから、パートナーだからといって、こういう迷惑をかけていいのだろうか。もちろん、妻が了解したのだからよけいなお世話ではあるが、このふたりの考え方がなんとも不可解である。
市長ひとりで会見すべきだったのでは
そしてこの会見を見た「被害女性」は、どう感じているのだろう。市長とのトラブルが、妻まで巻き込んでしまったことに対して、より被害を感じるのか、あるいは自身を責めることになるのか。 いずれにしても彼女にとっていいことはない。それは予想できたことなのだから、やはりここは市長ひとりで会見すべきだったのではないだろうか。 実際の「被害の有無」を判断できなくなってしまっただけに、岸和田市民としては今後もモヤモヤした気持ちが続くのではないだろうか。 <文/亀山早苗> 【亀山早苗】 フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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