松本人志の「2025年芸能界復帰説」が否定されるこれだけの理由 テレビプロデューサーの視点
● 10月までは動きはないだろう…「劇場があるじゃないか」と言うのは簡単ではない
では「劇場」はどうか。スキャンダルを起こした芸人は「劇場からコツコツと復帰への道を進む」のが王道だ。松本さんが出る劇場は満員になるだろう。 だが、これも簡単にはいかなそうだ。ここでも「グレーな状況を嫌う関係者」が登場する。松本さんが所属する吉本興業だ。 吉本は大阪万博でもかなり大きな役割を果たしている。松本さんは万博のアンバサダーをつとめているが、この一連の問題で活動休止中だ。 巨大企業であり、各地の自治体や公共団体との仕事も多い吉本興業は、かなり企業コンプライアンスを重視せざるを得ない立場にある。 特に大阪万博は集客面で苦戦も言われており、開催にネガティブな声も多いので、これ以上問題を抱え込むことは避けたい状況だろう。吉本興業としては、なんとしても大阪万博を成功裏に終わらせたいはずだ。 いま松本さんを劇場などで活動再開させてしまうと、「じゃあ大阪万博のアンバサダー活動はどうするのか」という問題が表面化してしまう。最も安全な選択肢は「大阪万博が終了する、2025年10月13日まで、松本さんのことはそっとしておく」ということになるのではないだろうか。 となると、少なくとも10月までは松本さんはなかなか地上波テレビ以外の活動もしにくい状況にあると考えてもいいのではないか。10月まで何も動きが取れなければ、物理的に年内の地上波テレビ復帰は難しそうだ。 松本さんクラスの大物が出演する特番を作るには、少なくとも3カ月の準備が必要と見込まれる。それでは2025年内には「時間切れ」である。 ということで、私の分析では2025年も松本人志さんの姿をテレビで見ることはなかなか厳しいのではないだろうかという結論になる。 そのような中で、松本さんは12月25日に公開されたインタビュー記事で、独自のプラットフォーム「ダウンタウンチャンネル(仮)」を来春にも始めると語った。現在の「芸能界の枠組み」での復活は無理だと悟ったのかもしれない。 その活動がテレビなどの復帰の足がかりにすると考えているかもしれず、注目したい。