冬はドライバーのロフトを寝かす? それとも立てる? 冬ゴルフのカチャカチャ活用術をフィッターと考えてみた
寒くて体が動かしづらい、飛距離も落ちる冬場のゴルフ。そんなときこそ「クラブの工夫が大切」とフィッターでギアオタクの小倉勇人はいう。
カチャカチャの活用で、良いスコアになる!?
クラブフィッター小倉です。皆様、2025年もよろしくお願いいたします。さて今年1回目のテーマは、冬ゴルフの弾道調整機能の活用方法についてです。昨今のドライバーには、ほとんどのモデルに弾道調整機能、いわゆるカチャカチャがついています。カチャカチャの機能は、モデルによって異なりますが、ほぼすべてのモデルについているのがロフト角の調整機能です。気温が低く、体が動きにくい冬場のゴルフでは、ロフト角を増やすほうが良いのか、それとも減らすほうが良いのかを考えてみました。 まずそれぞれのメリットを考えてみましょう。まずロフト角を増やすほうから。ロフト角を増やすと、打ち出し角が高くなり、スピン量が増えます。ボールのつかまり具合も若干ですが高くなります。気温が低い状態では、たくさん着込んでいることもあり、体の捻転量が減りますから、ヘッドスピードが下がりがちです。そんな状態を、ロフトを増やすことでカバーし、キャリーの確保、スライスの軽減などに効果があります。 次にロフト角を減らすとどうなるか。打ち出し角が低くなり、スピン量が減ります。そしてつかまり具合が若干ですが、小さくなります。冬場のフェアウェイは、抵抗が少なく、ランが期待できるので、ロフトを立てることで滞空時間を減らすことで曲がりを抑え、降下角を鋭角にして、ランを稼ぐことで安定したティショットを狙うことができます。打ち下ろしのホールではかなり武器になりますね。 どちらにメリットがあるかと考えるなら、ロフト角を増やしたほうが良い方向に働くゴルファーが多いでしょう。体が動きにくい冬では、つかまる方向に働くほうがミスになりづらくなります。キャリーが稼ぎやすいのも、ヘッドスピードが低くなりがちな冬場には助かります。夏場と同じぐらいしっかりスウィングできるゴルファーは、ロフト角を減らすとビッグドライブが期待できますね。 冬場のゴルフは、重ね着することもあり、体を動かすには厳しい環境です。ですがラフやグリーン周りの環境は、夏場に比べると違った難しさはありますが、全体的に難易度は下がります。カチャカチャの活用など、ちょっとした対策で意外と良いスコアが出たりすることがありますから、ぜひ試してみてください。
小倉勇人
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