【存続の危機】路線バスを追い込んだのは軽自動車の普及と少子化...9割が赤字経営!運転手不足「バスの代わりはバスしかない」と語る専門家と考える将来の道筋
バスなき社会…そのとき私たちはどうなる?
バスがなくなったらどうなるのでしょうか。そうなると自動車の利用が増えるだけです。特に免許返納などと言われている中で、高齢者などが移動手段を失い、孤立してしまう可能性があります。 バスは、単なる移動手段ではなく、地域社会を支える重要なインフラと考えて、「バスを存続させる以外に現実的な選択肢はない」と主張する専門家もいます。そこで注目されているのが、世界の先進国でも採用されている公的資金の投入です。 日本でも、路線バスの維持には、『税金』による支援が不可欠ですが、そのためには、乗車しない人が、税金で支えることを理解するかどうか、が重要なポイントです。「いつかバスを使うかもしれない」という考え方が必要かもしれません。
『バス』を存続させるための取り組み
必要不可欠な『バス』を維持するために、様々な取り組みが行われています。 国土交通省は「コンパクトシティ」という概念を推奨しています。これは生活機能を集約し、バスの運行ルートを効率化する取り組みです。病院、商業施設、市役所などの主要施設を中心地に集中させることで、バス路線の最適化を図ります。 そして、『バスの小型化』です。従来の大型バスよりも小さな車両を使用することで、運行コストを抑えつつ、狭い道路でも運行可能になります。山間部や過疎地域など、大型バスの運行が難しい地域でも、走れる可能性があります。 次に、『ささえ合い交通』という新しい形態が注目を集めています。これは、地域の住民が互いに助け合う形で交通手段を確保するもので、ライドシェアに近い概念です。例えば、地元の人が高齢者を病院や買い物に連れて行くといったサービスです。完全な無償ではなく、ガソリン代や保険代などの実費を支払う仕組みとなっています。この方法は、地域のコミュニティを強化しながら、交通問題を解決する可能性を秘めています。 さらに、『オンデマンドバス』という新しい運行方式も登場しています。これは、利用者が必要な時だけ呼び出せるバスサービスで、タクシーのような柔軟性と、バスの効率性を兼ね備えています。 そして、将来的には期待されているのが『自動運転バス』です。自動運転車が実用化されれば、人件費の削減や24時間運行など、様々な課題を解決できる可能性があります。 従来の路線バスの運行を維持することが難しくなる中、地域に合わせた新しい交通手段の組み合わせが、地域の足を守る解決策となるかもしれません。