「覆面パトカー」どうやって“取締り”している? ”追いかける”だけじゃない! 知られざる「3つの取締り方法」とは
漫然と高速道路を走るドライバーは要注意!
筆者(オービスガイド 大須賀 克巳)は仕事柄、日本中の高速道路を15年以上走り続けています。 そこで今回は、これまで実際の交通下で見てきた様々な取締り方法のなかでも、意外と知られていない覆面パトカーの取締りについて紹介します。 【画像】「えっ!」これが”潜伏中”の「覆面パトカー」です!画像で見る(30枚以上)
日本の高速道路はどこへ行っても良く整備され、とても走りやすいと感じます。 クルマの性能も年々向上しており、周囲のクルマの多くが制限速度を超えて走行し全体的な交通の流れができるせいで、気付かぬうちに速度超過してしまうケースもあるかもしれません。 しかしいかなる理由があろうとも、速度違反は重大な事故へ直結するリスクが加速度的に高まる危険な行為であることに変わりはありません。 こうした事態を未然に防ぐべく、全国の警察は様々な方法で日々取締りを行っています。 高速道路の取締り方法としては、速度違反自動取締装置(通称:オービス)を設置して計測する方法に加え、パトカーや白バイによる取締りなどを行っています。 昨今、定置型のオービスはナビアプリでも把握できますし、白黒のパトカーや白バイは道路上でも目立つので、一目瞭然といえますが、その一方で速度違反などに対する抑止効果は極めて高いといえます。 取締りにはこのほかにも、空からヘリコプターで監視する方法もありますが、とても稀な例といえます。 そこで大活躍しているのが「覆面パトカー」です。 覆面パトカーによる速度違反の取締り方法は、大きく分けて3通りあります。
覆面パトカーによる速度違反の3大取締り方法とは
●取締り方法その1:潜伏方式 覆面パトカーによる速度違反の取締り方法でまずひとつ目が「潜伏方式」と呼ばれるスタイルです。 これは左側車線の走行車列に紛れ、速いクルマが来るのを待つというものです。
走行中に追い越し車線が空いているからといって、そこを一気に加速し高速で追い抜いて行くと、走行車線から出てきた覆面パトカーに速度を計測されます。 覆面パトカーが車列に紛れている場合は、周囲のクルマがその存在に気が付くので、一帯の空気が変わります。 妙に左側車線だけにクルマが集まっている場合や、速いスピードで走っていたクルマが急に速度を落として左側の車線に移動するなどの不自然な動きがあると、覆面パトカーがいる可能性があります。 覆面パトカーは制限速度の上限くらいで走行していることが多いので、追い抜くことは基本的にNGです。 追い越し中に真横の覆面パトカーに気が付くこともあるかもしれませんが、そのような場合は極力制限速度付近で長い距離を使ってゆっくりと追い抜いて行くと取り締まりの対象にならないと思います。 ●取締り方法その2:待ち伏せ方式 覆面パトカーによる速度違反の取締り方法のふたつめは「待ち伏せ方式」と呼ばれるものです。 PA/SAやインターチェンジ、道路管理施設などに待機し、速いクルマが通過するのを待つ方式です。 覆面パトカーは待機場所から本線を監視して、速度超過のクルマが来たら本線へ合流して追尾に入ります。 ドライバーは、こうした覆面パトカーの有無に関わらず、PA/SAやインターチェンジの手前では余裕を持って合流車両などをよく確認しつつ、広い視野で走行する姿勢が重要です。 もし合流してくるクルマがいれば、状況により追い越し車線に移動してあげたり、通過後も後方を良く確認する余裕があれば、不意に現れる覆面パトカーに驚くことはなくなります。