21歳差の男女が葛藤を乗り越えて“夫婦“になったワケ「親と妻の両方を介護なんて…」の声も
かいさんから「外の世界に連れ出して」とアプローチ
――初デートでは、映画館に行ったと明かしています。職場の先輩と後輩だったお二人がなぜ、一緒に出かけることになったのでしょう? えみ:出会ってから4~5か月後でしたね。工場では年2回、夏と冬に10日間ほどの長期休暇があったんです。私は子どもがいたので、息子が習っていたサッカーの試合に手伝いに行ったり、普段では参加できない行事もあってバタバタしていました。 そんなときにふと、かいちゃんから「休みのあいだ、一回も外出していなくて。外の世界に連れ出してほしい」と、メッセージが来たんです。もともと、仕事上でやりとりするためのLINE交換をしていても、プライベートの連絡は取っていなかったので驚いて一度は「サッカーとかで忙しい」と返信したんですけど「かわいそう……」と思い直して、オッケーしました。 ――デート当日はどうでしたか? えみ:そうですね。かいちゃんに好意を抱かれているとは思っていなかったし「悩みがあるなら、聞いてあげようかな」と軽い気持ちで、ショッピングモールで待ち合わせました。最初、映画を見る予定はなかったんですけど、かいちゃんが私の趣味に合わせてくれて、ディズニー映画の『マレフィセント』を見たんです。あの日をきっかけに「ディズニー、ええな!」と言ってくれるようになり、今では、かいちゃんも大のディズニーファンになりました(笑)。 ――お子さんのいるシングルマザーだと知っていたかいさんとしては、誘うのも勇気が必要だったのではないですか? かい:それほど、なかったかな。こっちから仕掛けようというか「外の世界に連れ出してほしい」とメッセージを送れば、どこかで引っかかって「会えるんじゃないか」と期待はしていました。 えみ:仕事中に何度か、ふざけながらデートに誘ってくることはあったんです。でも、私がそのたびに断るものだから、内心ではかわいそうとも思っていて……(笑)。初デートで見た映画はレイトショーで、その日、最後の回だったんです。上映時間までは車内で待ちながら、初めてプライベートでじっくりとしゃべって、年の差を感じなかったし、おたがいのフィーリングが合うと感じていました。