「ラッセルがヒステリックを起こしたせい」レッドブル代表、フェルスタッペンが予選ポール失った”奇妙な”裁定を非難
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、マックス・フェルスタッペンとの確執があるメルセデスのジョージ・ラッセルがカタールGPの週末を通じて「ヒステリック」を起こしていたと非難した。 【動画】歌舞伎+F1! 市川團十郎が、F1テーマに乗って登 フェルスタッペンはカタールGPの予選Q3で最速タイムをマークしたが、Q1で不必要なスロー走行があったとしてペナルティを受けた。これによりラッセルがポールポジションを獲得することになった。 これに対してフェルスタッペンがラッセルの“二枚舌”戦法で騙されたと非難。グランプリドライバーズアソシエーション(GPDA)の理事を務めるラッセルに対して「尊敬の念を失った」と語った。 フェルスタッペンはペナルティで1グリッド後退を強いられたが、スタートでラッセルを交わすと、その後の混乱も寄せ付けず優勝を飾った。 ふたりが衝突するのはこれが初めてではない。昨年のアゼルバイジャンGPのスプリントでは、ラッセルがオープニングラップに見せた動きにフェルスタッペンが腹を立て、パルクフェルメで口論になった。 ポールポジションから引きずり降ろされたことで、フェルスタッペンは腹を立てていたかと訊かれたホーナー代表は、次のように答えた。 「彼はその決定に納得していなかったと言っておこう」 「予選の状況では、2台ともスローラップを走っていたし、ジョージとメルセデスが大げさに騒ぎ立てたと感じたから、とても奇妙な決定だった」 「マックスがスローラップで1グリッド降格ペナルティを受けるなんて前代未聞だ」 「しかし、彼は最も汚れたグリッドで今年最高のスタートのひとつを決めた。そしてジョージがどこでブレーキを踏もうとも、絶対に彼より後でブレーキを踏むと決めていた。それであのグリッドポジションをターン1出口でリードに変えたのだ」 フェルスタッペンとラッセルは、感情が高ぶった状態で決勝スタート前に言葉を交わしたと見られており、ホーナー代表は緊張関係がコース上のバトルに波及することを懸念しているかと尋ねられた。 「マックスはがっかりしていたと思う」とホーナー代表は答えた。 「客観的に見れば、ジョージは遅いマシンが前に2台いるスローラップで、少し速く走りすぎたのかもしれない」 「彼は無謀な運転をしていたのかもしれない。だからあのペナルティを受けたのはフラストレーションがたまった。でもマックスは既にこのレースで勝ちたいと意欲を燃やしていたし、ラインから上手く抜け出そうというやる気に拍車がかかっただけだ」 フェルスタッペンは今季受けてきたペナルティについて率直な意見を述べ、自身がパドックで正しい“パスポート”を持っていないとして、スチュワードがイギリス人ドライバーを依怙贔屓していると非難したこともある。 今回のペナルティはフェルスタッペンの主張を裏付けるモノかと訊かれたホーナー代表は、次のように答えた。 「いや、あのペナルティはジョージのヒステリックな言動に基づくモノだ。彼はこの週末を通して、かなり情緒不安だった」 「でもそれは残念ながら……ちょっとした駆け引きがあったんだと思う」
Ewan Gale/Erwin Jaeggi