仏DSオートモビルの主力は「生成AI」も搭載! 個性爆発モデル「DS4」の走りはどうよ?
欧州自動車大手ステランティスの高級ブランド・DSオートモビルの主力モデルが話題を集めているという。てなわけで、カーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏が、噂のおフランスカーを公道試乗!! 【写真】DSオートモビル「DS4 エスプリ・ド・ヴォヤージュ E-テンス」の細部 * * * ■1.6リットル直4ターボとモーターのPHEV ――今回取り上げるのは、仏DSオートモビルのDS4です。そもそもDSって? 渡辺 かつてのDSは、仏シトロエンがラインナップする上級車種でした。誕生はトヨタの初代クラウンと同じ1955年ですが、シトロエンDSは内外装のデザインから走りまで、すべてが独創的かつ先進的でした。 外観は宇宙船のような丸みのある形状で、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は3mを軽く上回る。そのため車内はとても広かった。 ――ほおほお。 渡辺 注目すべきはハイドロニューマチックという技術で、油圧ポンプから送り出されるオイルによりサスペンション、ブレーキ、ステアリングなどを制御しました。 当時のシトロエンは、他社に比べるとすさまじい技術を備えており、その象徴がDSでした。ただしメカニズムが凝っていたので、日本での修理費用は超高額だったそうです。 ――そんなDSはいつまで生産されたんスか? 渡辺 1970年代の中盤まで生産されました。その先進的な発想を受け継いだブランドが今のDSです。当初はシトロエンの個性派モデルでしたが、現在は独立して、欧州自動車大手ステランティス自慢の高級ブランド「DSオートモビル」となりました。 ――今回試乗したモデルは? 渡辺 現在のDSはコンパクトなDS3、主力のDS4、DS7、DS9と4車種から選べます。今回はDS4エスプリ・ド・ヴォヤージュE-テンスに試乗しました。 ――DS4は話題の生成AI「チャットGPT」も搭載しているそうですね? 渡辺 DSのボイスコントロール機能にチャットGPTが備わり、「オーケー、アイリス!」と呼びかけた後でしゃべると、カーナビの目的地設定やエアコンなどの操作だけでなく、DS4と対話しながら運転もできます。