<高校野球>智弁和歌山に春切符 6季連続舞台で頂点狙う 「粘り強さ」チーム浸透 第92回選抜高校野球
兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が24日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールであり、智弁和歌山(藤田清司校長)の3年連続14回目の出場が決まった。6季連続の甲子園で、名将・高嶋仁名誉監督(73)からバトンを引き継いだ中谷仁監督(40)は3季連続で聖地に導いた。組み合わせ抽選会は3月13日。【砂押健太】 【動画】智辯和歌山の近畿地区秋季大会準々決勝の様子はこちら 2017年夏、18年春夏、19年春夏に続いて6季連続の出場となる。19年春は準々決勝で明石商(兵庫)にサヨナラ負けし、同年夏は3回戦で星稜(石川)に延長十四回で敗れたものの、いずれも高いレベルのしぶとい戦いぶりを印象づけた。中谷監督が重視する、最後まであきらめない「粘り強さ」がチームに浸透している。 19年秋の県2次予選は準々決勝で和歌山商、準決勝で日高中津に快勝。決勝では和歌山南陵に6―2で勝利し、安定した力で3年連続の優勝を決めた。近畿大会は1回戦で初芝立命館(大阪)を8―3で降したが、準々決勝で兄弟校の智弁学園(奈良)に打撃戦の末、13―17で敗れた。悔しさが残る結果に、センバツにかける思いは強い。 打撃陣は、俊足強打の細川凌平主将(2年)、ミート力が高い綾原創太選手(同)に加え、1年で中軸を担い一発がある徳丸天晴選手が引っ張る。投手陣は140キロ台後半の速球が持ち味の小林樹斗投手(2年)、緩急を使い分ける矢田真那斗投手(同)が柱。大林優平(同)、中西聖輝(1年)の両投手も成長しており、層は厚い。 細川主将は「どんなチームが来ても、頂点を目指し一戦一戦勝ち抜いていきたい」と意気込む。 ◇OBに日本ハムの西川遥輝選手ら 1978年、奈良の学校法人智弁学園の兄弟校として開校。中高一貫6年制コースと編入コース、スポーツコースがある県内屈指の進学校。「真心のある明るい元気な子」の育成を目指す。 野球部は79年創部で、全員がスポーツコースに所属する。センバツは85年の初出場以来13回出場し、94年に初優勝した。夏は昨年の出場で24回となり、97年と00年に優勝を果たしている。 名将・高嶋仁名誉監督の後を継いだ元プロ野球選手の中谷仁監督は、同校OB。97年夏に優勝したチームで主将を務めた。OBにはプロ野球・中日の岡田俊哉選手、日本ハムの西川遥輝選手らがいる。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、全31試合をライブ中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。デジタル紙面では出場決定号外も無料で配信します。