〔東京外為〕ドル、157円台前半=円安けん制発言で伸び悩む(24日正午)
24日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需買い一服後は、加藤財務相による円安けん制発言を受けた売りに押され、1ドル=157円台前半で伸び悩んでいる。正午現在は、157円12~13銭と前日(午後5時、156円78~79銭)比34銭のドル高・円安。 前日の米国時間の序盤は米長期金利の上昇を背景に買いが続き、157円20銭台に上昇。中盤は、低調な米経済指標を受けて157円近辺に下押す場面があったが、終盤は157円10~20銭台で小動きとなった。 この日の東京早朝も同水準で推移。朝方に10月30、31両日の日銀決定会合議事要旨が公表されたが、ドル円の反応は限られた。午前9時以降は、国内輸入企業による実需の買いが優勢となり、仲値公示にかけて157円40銭近辺に値を上げた。実需買い一巡後は、戻り売りが出たほか、加藤財務相が「投機的な動向も含め為替市場の動向を憂慮している」「行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取っていきたい」などと述べ、足元の円安進行をけん制したことで157円05銭付近まで値を下げた。正午に向けては157円10銭前後で推移している。 市場では「円安けん制発言の内容はこれまでと大きく変わらないが、ドル円の上値を抑える要因になっている」(銀行系証券)との指摘があった。午後は「クリスマス休暇で参加者が少ないため、明確な方向感が出づらい展開」(資産運用会社)が見込まれる。 ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで下落。正午現在、1ユーロ=163円32~33銭(前日午後5時、163円23~24銭)、対ドルでは1.0399~0400ドル(同1.0412~0413ドル)。