松山英樹、米ツアータイ記録&最少記録にも見据えるのは優勝のみ 手早く終えた取材に見えた『本気モード』
◇4日 米男子ゴルフ開幕戦 ザ・セントリー第3日(米ハワイ州、プランテーションC) 松山英樹(32)=レクサス=は11バーディー、連日のボギーなしとなる62で回り、通算27アンダーとして第2日からの首位を守り、初の開幕戦優勝でのツアー11勝目に大きく近づいた。 11バーディーの猛攻を見せた松山はいくつかの質問に答えた後、「(明日に向けて)いいプレーをするだけ」と語り、取材を手短に終えた。単独首位を守って緊張があるのか、厳しい表情は崩れない。すぐに練習場に向かった後はショットの調整に時間を費やした。ピリピリした雰囲気が、開幕戦優勝に向けて本気モードに入っていることをうかがわせた。 最終組、1打差で追うモリカワとのプレーは激しい伸ばし合いになった。松山は3番で1・2メートルに付けたのを皮切りに4連続バーディーを奪うなど、前半で5つ伸ばした。モリカワも1番でバーディー発進。5番でイーグルを決めて一時は逆転した。アウトは松山が31、モリカワが30。6番を終えてからは首位を並走した。 後半に入ってもデッドヒートは続く。松山が10番で3メートルを沈めると、モリカワも11番ですぐに追い付き、12番はともにバーディーと、互いに譲らない。距離の短いパー4の14番では、モリカワがグリーンを狙った第1打をバンカーに入れてパー。一方、カラーに乗せた松山はバーディーとした。この1打が唯一の差になり、松山がトップを守った。 松山の54ホール終了時点の通算27アンダーは米ツアーのタイ記録で、大会の最少記録。11バーディーは自己最多を更新したが、本人は数字にさほど興味がない。目指すのはあくまで目の前の優勝だけ。「コリンがいいプレーをしていたのでついていこうとした。でも、明日はもうちょっと控えてほしい」。冗談交じりの言葉にも獲物を捉えた目は笑っていなかった。
中日スポーツ