疲れて学校に行くのがつらそうな子…大事なのは「もやもやを受け止め、寄り添う」こと
まずは受け止め、子どもの思いに寄り添って
相樂先生:お子さまが疲れて元気がないのは、保護者のかただからこそ気付いてあげられるもの。普段一緒に過ごしているからこそ、ちょっとした変化も感じることができるんですね。「疲れていそうだな」「つらそうに見えるな」といった気付きを受け止めることが出発点です。 お子さまに声をかける際は、2つのステップを意識できるといいですね。1つ目は保護者のかたから見た、普段とは異なるお子さまの状況について伝えること。「少し顔色が悪いよ」「いつもより元気がないように見えるよ」など、保護者のかたが気付いた心身の状況を率直に伝えてあげてください。たとえお子さまの反応が薄かったとしても、お子さまは「自分を見てくれているんだな」と実感し、安心感を覚えるでしょう。 「どうしたの?」「何があったの?」と、いきなり聞かれると、抵抗を示すお子さまもいます。その場合には、保護者のかたが気付いたお子さまの様子にそって、具体的に聞いていきましょう。お子さまが答えやすくするためには、「はい/いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンから始めて、徐々に自由に答えてもらうオープンクエスチョンを投げかけていくのがポイントです。 たとえば、お子さまが疲れて眠そうな様子が見られるのであれば、まずはクローズドクエスチョンで「よく眠れてる?」と質問。「眠れてない」とのことであればオープンクエスチョンで「どうして眠れなかったのかな?」と具体的に問いかけて、自分の言葉で説明してもらいましょう。 とはいえ、うまく話せなかったり、話したくなかったりして回答がストップすることもよくあるもの。そういう場合は「寝る時間はこれまでと変わらない?」など、クローズドクエスチョンを挟んで、事情を把握していくようにしましょう。 無理に聞き出そうとせず、お子さまが話せること・話したいことを、安心して表現できるような場を作ることが大切です。 低年齢のお子さまや、言葉による表現が苦手なお子さまには、筆談をしたり、イラスト・吹き出しを使ったりする方法が有効な場合もあります。