京都・五条エリアの酒場が今、熱い! 大人が集う話題の酒場で昼も夜も楽しんで
和洋とりまぜた酒に合うアテの数々。「次はこの料理」と目指し通うリピーターも
すでに「名物」と言われる料理は数々あるが、まず注文してほしいアテのひとつが、この「どて煮 和牛串」。サシの入った和牛のほほ肉を自家製のタレで2時間ほどかけてじっくり煮込み、その後切り分け串に刺す。注文が入ったら蒸して温め、最後にもう一度タレにくぐらせ濃厚な味わいをまとわせるのだ。
味の要ともいえるタレは、鰹節と昆布でとった出汁に、京都の醤油、赤味噌、砂糖、酒などを加えたもの。ほほ肉を長時間煮ることで、そのうまみがたっぷり溶け出す。「どて煮」には「厚揚げ」もあって、こちらはこんがり焼いた厚揚げにタレをかけたもの。優しい味わいの揚げにうまみの濃いタレがからんでうまい。
ほかにも、揚げたて熱々のコロッケをつぶしてつくる「揚げたてコロッケのポテサラ」。具材こそ季節によって変わるが、その意外性に驚かされる「春巻き」。食べたいものは山ほどあるから、決して1度では制覇できない。「次はこの料理を肴に」と心に誓うリピーターが増えるのだ。
ワインがどんどん進むから、もっと料理を頼みたくなる
いまや、人気ナンバー1といえるのが、季節の魚の「レアかつ」。外はサクッとして心地よい噛み応え。中は思った以上にレアなのに、刺身とはまた違う。やさしい温かさに満たされる。「鰤のレアかつ」に添えられるのは、食感のある鬼おろしと、醤油と砂糖のタレで和えた甘辛いニラ。レアかつはそのままでもおいしいが、鬼おろしが合わさると風味が増し、ニラだれを添えると酒が進む。
人気の理由は、なんといっても魚のうまみを実感できるレア加減。刺身でも食べられる新鮮な魚に薄く衣をつけ、まずは高温でさっと揚げる。そのあとは、時間をかけてじんわりと、余熱でしっかり芯まで温める。サクサクで、ふんわりしっとり。この食感は、やみつきになる。
箸が進むもうひとつの理由は、お酒のセレクト。日本酒も日本ウイスキーも、自家製の酎ハイも。料理との相性をしっかり考えたラインアップ。中でも、レストランで長年サービスを務め、ソムリエの資格も持つ森口さんが選ぶワインは秀逸。料理を生かすだけでなく、ワインそのもののおいしさにも気づかされる。クラシックワインとともに味わう「洗練された居酒屋料理の魅力」を、改めて思い知るのだ。