8年前「全英」でプレーの3人に聞いた ロイヤルトゥルーンはどんなコース?
強いアゲンストが印象に残っているのは宮里も同じで、「苦い思い出しかない」と振り返った。初日は7打をたたき予選落ちの一因に。「エッジまで100yd、ピンまで110ydくらいで、僕の前の選手はみんな9Iで打っていた。僕も同じ番手で打ったらフォローになっちゃって、果てしなくオーバーした」と40ydオーバーして奥のブッシュへ。風次第で繊細なジャッジが求められるパー3、各選手がどう攻めるのかに注目だ。
アップダウンが激しく「どこに打てばいいのか」
ロイヤルトゥルーンの特徴として、他の全英コースよりもアップダウンが激しいことがある。中でも市原が警戒ホールとして挙げたのが11番。「ザ・レールウェイ」と呼ばれる右サイドを路線が走るパー4で、498ydと距離が長く、狭いフェウェイの左右にはシダが茂る。「ティからフェアウェイが見えなくて、天気が悪いと本当にどこに打っていいのか分からないくらい。丘の向こうに打っていく感じ」と話す。
10番も同じく落としどころを目視できない打ち上げのホール。「山の上に打っていく感じで、どこに打てばいいのか分からない。ドライバーで差し込んだらダメ。距離が残っても良いから3Wで右に打って。でも次も打ち上げで全然見えない」と、ティショットの選択がカギになる。
風に乗せるゴルフはできない
風の攻略がスコアを大きく左右するリンクスコース。「基本は風にぶつけていく感じだけど、あまりぶつけると距離が残る」と市原は言う。印象に残っているのは17番(パー3)。当時220ydの同ホールで、5Wで打ったティショットがアゲンストで届かず50ydもショートしたそうだ。 宮里は「風に乗せて打つゴルフはできない。ぶつけて真っすぐ飛ばさないと」と話す。「風に乗せると、グリーンから落ちてどんどん転がってしまう。うまい選手はみんなぶつけていた。フェアウェイが硬く、転がってランが出るから。それを向こうの選手は分かっている」
天候とスタート時間でより「過酷」に
塚田は「カシミアのセーターを着たり、半袖を着たり。本当に一週間で四季があった」と回顧。日々大きく変わる天候によりスコアが大きく左右する。 加えて全英は、長い競技時間も大会を過酷にする要因のひとつ。第1組は朝6時台、最終組は夕方4時台に出て、ホールアウトするのは午後10時…ということも。「寒いし、次の日は朝7時スタートで…いつ寝るんだよ!って、結構過酷なイメージしかないです」と宮里。 2016年大会では、出場した日本勢8人のうち予選通過は市原(72位)と池田勇太(79位)の2人だけ。今年そろった8人の日本勢が、ロイヤルトゥルーンをどう攻略するかに注目だ。