見られるのはあと少し…。引退間近の大物Jリーガー5人。寂しい…。日本サッカー界を牽引してきたレジェンドたち
FW:興梠慎三
生年月日:1986年7月31日(38歳) 所属クラブ:浦和レッズ 今季リーグ戦成績:15試合1得点0アシスト 元日本代表FW興梠慎三は、20年間に及ぶ自身のプロサッカーキャリアを終えようとしている。 興梠は2005年に鵬翔高校(宮崎県)から鹿島アントラーズへ加入した。2007シーズンにはJ1初ゴールをマークするなど、限られた出場機会の中で才能の片鱗を見せ、J1優勝メンバーの一員に。翌2008シーズンからはクラブのレジェンド・柳沢敦が背負っていた背番号13を着用し、2007~2009シーズンまでのリーグ3連覇に貢献している。 その後も「常勝軍団」を献身的に支え、数々のタイトルをもたらした興梠は、鹿島で公式戦通算283試合に出場。71ゴール28アシストを記録している。 そして2012シーズンの契約満了をもって、浦和レッズに移籍。浦和ではここまで公式戦418試合、2022シーズンに期限付き移籍で加入した北海道コンサドーレ札幌では公式戦22試合に出場した。 そのキャリアで特筆すべき点は、長く第一線級の活躍をし続けたことだ。興梠は鹿島、浦和、そして札幌の3クラブで、18シーズンに渡ってJ1リーグでプレーしている。ここまで長い期間をトップレベルの舞台で戦い抜いた選手は少ない。 息の長い生粋の点取り屋は、38歳の誕生日となった今年7月31日に大きな決断を下したことを発表した。クラブ公式YouTubeチャンネルを通して、ファン・サポーターに今季限りでスパイクを脱ぐことを伝えている。 浦和レッズの2024シーズンは残り2試合。興梠の姿をピッチで見られる機会はあとわずかだ。最終節・アルビレックス新潟戦はホームで迎える。直近ではベンチ外の試合が続いているが、思い出の地「埼玉スタジアム2002」で有終の美を飾ることができるだろうか。
MF:青山敏弘
生年月日:1986年2月22日(38歳) 所属クラブ:サンフレッチェ広島 今季リーグ戦成績:2試合0得点0アシスト サンフレッチェ広島の象徴的存在が、今季終了をもってそのキャリアに終止符を打つ。 青山敏弘は2004年に広島に加入した。当初は相次ぐ負傷で出場機会の確保に苦しんでいたが、2006シーズンに転機が訪れる。新たに広島の指揮官に就任したミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下でプレータイムは増加。主力選手へと成長を遂げた。 彼が他の選手と違うのは、現代では欧州はおろか、日本でも珍しくなってしまった「バンディエラ(ワンクラブマンのこと)」であるということ。2004年から今季まで、21年間に及ぶプロ生活を広島で過ごしてきた。現時点で公式戦通算594試合に出場している。 広島では森保一監督の下で2012年、2013年、そして2015年のJ1リーグ優勝に大きく貢献した。直近のシーズンではベンチを温める試合も多くなったが、彼のずば抜けた経験値がチームにもたらす影響は計り知れないだろう。 まだまだ青山が闘う姿を観たいサポーターも多いだろうが、2024シーズンのクライマックスが近づいている。青山の姿をピッチ上で観られるのは、リーグ戦2試合とAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)2試合の計4試合のみだ。 この名手はどのようなラストダンスを見せてくれるのだろうか。1分1秒でも長く、青山の勇姿を目に焼き付けたい。