冷凍野菜に栄養はある? 青汁を飲むだけで十分?野菜にまつわる"素朴な疑問"に日本人管理栄養士がアンサー
なぜ、身体のために野菜は不可欠なのか。それは、エネルギー源となる炭水化物、脂質、たんぱく質が体内で活用(代謝)されるためには、野菜に含まれるビタミン・ミネラルが欠かせないから。身体機能の維持に欠かせないビタミン・ミネラルは体内でほとんど作ることができないため、食事から摂取する必要がある。 【写真】良かれと思って摂取した、栄養サプリ、オートミール、プロテインetc...。実は「不調の原因」になっている健康習慣10 また野菜に豊富な食物繊維は、腸内環境を整え、排便を促し、生活習慣病などの予防も。リコピンなど機能性成分は病気の予防効果が期待され、健康に過ごすために重要だし、歯ごたえのある野菜の咀嚼効果は食べ過ぎ防止だけでなくさまざまな健康効果ももたらしてくれる。それゆえ、意識してなるべく沢山取り入れようとしている人も多いはず。 でも、実は間違った摂取法のせいで身体のためになっていないかもしれない。そんな"よくある野菜の誤解"を訂正し、効果的な野菜の食べ方を管理栄養士が指南。野菜の栄養を最大限に活かすためのポイントをチェックして。
よくある疑問①「健康に一番いい食べ方は"生野菜"?」
答えはノー。ひとつの野菜に脂溶性の成分も水溶性の成分も混在しているため、野菜はさまざまな調理法で食べるのが正解。 生で食べれば、熱に弱いビタミンCがとりやすいのは事実。でも1日に必要な量の野菜を生野菜で摂取しようとすると、大きなボウル山盛りでも足りないくらい。それを毎日続けるのは無理というもの。茹でたり蒸したりすれば、カサが減って量が食べられるので、食物繊維もしっかりとることができる。ちなみに生野菜(サラダ)は、体を冷やしてしまうため、冷え性の人はなるべく加熱した野菜を食べるように。 ビタミンには、脂溶性(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK)と、水溶性(ビタミンB群、ビタミンC)がある。それぞれの性質により適した調理法で食べるのがおすすめ。 脂溶性ビタミンなら、油で炒める、揚げる、マヨネーズで和える、胡麻和えにする、チーズをかけて焼く、グラタンやシチューなどのホワイトソースに加えるなど。 水溶性は水に溶ける性質があるため、茹でたり、水にさらすことで、流出による損失がある。蒸し焼きや、レンジ蒸し、またスープごと飲むのもおすすめ。