2時間18分59秒で完走！代表入りに前進

高橋氏は自身のXに大阪国際女子マラソンの日本記録について喜びを綴った。(C) Getty Images

　19年ぶりの快挙を狙った魂の走りに日本女子マラソン界のレジェンドが感服している。 【動画】19年ぶりの日本記録更新！前田穂南がパリ五輪代表「最後の1枠」に大きく名乗り！ 　1月28日、パリ五輪の代表選考会を兼ねた大阪国際女子マラソンが行なわれ、東京五輪代表の前田穂南（天満屋）が2時間18分59秒でゴールし、2005年に野口みずきがベルリンマラソンで樹立した2時間19分12秒を塗り替える日本記録を達成。残り1枠を巡る日本代表入りに大きく前進する快走を見せた。 　今大会は、「MGC（マラソングランドチャンピオンシップ）ファイナルチャレンジ」の対象レース。設定タイム「2時間21分41秒」を突破した最上位が代表候補となる重要な一戦で、昨年10月に行なわれたMGC優勝の鈴木優花（第一生命グループ）と、2位の一山麻緒（資生堂）がすでに代表に内定しているため、ラスト1枚の切符は今大会、もしくは名古屋ウィメンズマラソン（3月10日）で同設定タイムを突破した記録最上位の選手が獲得する。 　マラソン人生の大一番で、27歳のオリンピアンが驚異的な走りを披露した。前田は序盤、先頭集団についてレースを展開すると、中間地点を過ぎたあたりでペースメーカーを抜いてトップに躍り出た。後続との差を徐々に突き放していき、そのまま日本記録に迫るハイペースで駆け抜けていった。 　31キロ過ぎには海外招待選手のウォルケネシュ・エデサ（エチオピア）にトップを譲ったが、ペースは大きく崩れず勝負の終盤へ。日本記録を約10秒以上も上回るペースで走り続け、ヤンマースタジアムに日本人最上位で戻ってくると、さらにギアをもう一段階上げた。 　雨に打たれて苦しい状況も、両親や沿道のファンから大きな声援を受けて後押しされると、ペースアップ。最後はサングラスを外して力走した前田が、日本女子初の18分台でゴールテープを切り、04年アテネ五輪金メダリストが樹立した日本記録を13秒も更新した。 　レース後には会場インタビューに応じ、「去年のMGCで悔しい思いをしたので、今回の大阪にしっかり合わせてきて力を出し切ることができました」と会心の走りを振り返りながら、「日本記録更新を狙っていたので、すごく嬉しいです」と喜びを語った。​​​​​