36歳で夭逝・松本竣介の軌跡…大山崎山荘美術館で代表作「街」や「ニコライ堂の横の道」
昭和初期の日本美術界を代表する画家・松本竣介(1912~48年)の作品を集めた展覧会「松本竣介 街と人― 冴さ えた視線で描く」(読売新聞京都総局など後援)が4日、アサヒグループ大山崎山荘美術館(京都府大山崎町)で始まった。4月6日まで。 松本は東京に生まれ、岩手県で暮らしていた13歳の時に、病気で聴力を失った。この頃から絵を描き始め、35年に二科展に初入選。東京で都市や建物をモチーフにした心象風景を描き、36歳で死去した。
松本の作品を多く所蔵する大川美術館(群馬県桐生市)の所蔵品を中心に約60点を展示。年代やテーマに合わせ「自画像」「都会/郊外」「建物」「女性像」「少年像」「構図」の6章構成で作品を並べた。 代表作の一つである「街」(38年)のほか、「ニコライ堂の横の道」(41年)、鉛筆や木炭で子どもの肌の質感を表現した「コップを持つ子ども」(42年)などがある。 担当者は「冴えた視線で社会や時代を描いた画家としての情熱を感じてほしい」と話している。入館料は一般1200円など。問い合わせは総合案内(075・957・3123)へ。