”晩婚さん”は要注意!「相続問題のプロ」が教えるトラブル回避の超基本
■「準備」と「コミュニケーション」に尽きる 家族を人体に例えるならば、相続でもめてメンバーが不仲になるのは大病を患うのと同じだ。訴訟などの外科手術でなんとか乗り切ったとしても後遺症は免れない。費用も時間もかかるし、家族との関係性も元には戻らないだろう。 そんな不毛な事態を回避するためにはどうするべきか。柏原さんの話から、「準備」と「コミュニケーション」に尽きると筆者は感じた。自分の法定相続人は誰なのかを確認し、自分に何かあっても大切な人が困らないようにしておくこと。そのために専門家を活用するならばお金も時間も有効に使えると思う。
そして、配偶者にも子どもたちにも愛情と感謝を言葉にしてそれぞれに伝えること。口にするのは照れくさかったら手紙にするのもいいだろう。遺言の付言事項も興味深いけれど、ちょっと遅い気もする。できれば生前に伝えられたらもっといい。 家族に愛されたという実感は前向きな力になり、他の人に寛容にもなれる。「前の家族」と「今後の家族」の不和や衝突を防ぐことにもつながるはずだ。 本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 :ライター