岐阜の高校生が考案の「信長雑煮」 シェフもうなるレシピは全国V
岐阜市の城南高校3年、冨成柚凪(ゆな)さん(18)が考案したオリジナルの雑煮が全国コンテストでグランプリを受賞し、そのレシピが市内のレストランでメニュー化された。岐阜城主だった織田信長をモチーフにした雑煮で、だしに酒かすを入れるなど斬新なアイデアがシェフをうならせた。【稲垣洋介】 【写真特集】あなたの住む場所のご当地グルメは? 冨成さんが考案したのは「信長雑煮」。奥美濃地鶏や各務原のニンジン、飛驒のホウレンソウなど地元産食材をふんだんに使い、信長が好んだとされる干し柿を添えたうえ、華やかさを演出するため金粉をかけた。濃厚な汁は、だしに酒かすを加えて、インパクトのある風味に仕立てた。 コンテストは全国調理師養成施設協会(東京)が主催する「Z―1グランプリ」。全国の小中高生がオリジナルのレシピのアイデアを競い合い、1107点の応募があった。信長雑煮は3次にわたる審査を経て、6月にあった500セットの試食による決選投票でグランプリを獲得した。 受賞を知り、岐阜グランドホテルが岐阜商工会議所ビル(岐阜市神田町)内で直営するレストラン「オリビエ」が、この雑煮とコラボしたランチメニューを検討。信長雑煮をメインにし、小松菜浸しや飛驒牛時雨煮、ニンジンキンピラ、いなり寿司(ずし)などをセットにした。 考案した福田千絵調理長は「酒かすで雑煮という発想はなかなか思いつかない。甘い干し柿を具材に選ぶのも斬新なアイデア」と絶賛。「レシピはそのままに、雑煮が引き立つようなサイドメニューにしました」と話す。 冨成さんは「信長が好きだった酒と干し柿をイメージし、酒かすのだしと干し柿の具材にしました。岐阜の魅力を詰め込んだ雑煮を地元の人に食べてもらえるのはうれしい」と笑顔を見せた。 信長雑煮ランチは1日10食限定で今月20日まで。税込み2000円。