“安全対策”でグリーン新設パー5が22ydも短縮 「日本シリーズJTカップ」概要
国内男子ツアーのシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」(11月28日~12月1日)の概要が8日(火)、会場となる東京よみうりカントリークラブ(東京都稲城市)で発表された。 【画像】世界選抜プレーヤーの言動が物議「誠実さ失った」 今年も出場30人に絞られるエリートフィールドは、前年覇者や今季国内ツアーの優勝者、賞金ランキング上位などで構成。会見では前年を制した蝉川泰果のビデオメッセージが流され、「連覇したいという気持ちはすごくあるので、しっかり仕上げていきたい」と意気込みを示した。コースの印象については「本当にタイトで戦略をすごく考えながらプレーしなければならず、気を抜けないホールが多い」と話す。 そんな18ホールにおいて、選手たちがバーディ以上を計算に入れるチャンスホールが6番パー5だ。打ち下ろしの1打目で距離が稼げるため多くの選手が2オン可能。541ydに設定された昨年大会のホール難易度は17番目(2番目に易しい)だった。さらに今年は、既存のグリーン手前にベントグリーンが新設されて519ydの設定に変わるという。道具の進化などによる飛距離アップに伴い、近年は世界的にホールを延長する傾向にある中で、なぜ22ydも短縮する改造に至ったのだろうか。
同クラブの小室雅俊支配人によれば、近隣への打ち込みを防ぐ“安全対策”が理由という。6番グリーンはコース南端に位置し、グリーン左側の林を挟んだすぐ隣には住宅が並ぶロケーション。通常営業日を含め2オン狙いのボールが住宅に届かない位置にグリーンを新設する案が持ち上がり、構想から3年がかりで完成した。 より多くの選手に2オンの可能性が広がる一方、「グリーンをこぼすとリカバリーが難しい設計」(同支配人)とすることで難度の著しい低下を防ぐ。グリーン手前と右サイドにかけてはグラスバンカーを設置。さらにグリーン右奥から左手前にかけて下り傾斜をつけることで、「グラスバンカーに行った場合、しっかり距離感を合わせないとボールが左に流れていく」という罠が仕掛けられている。グリーン左サイドに設けられた深めのガードバンカーにも警戒する必要がありそうだ。