【現役ドラフト】セ・リーグの注目野手9人を紹介 今季出場機会が激減した中日・龍空は環境が変われば大化けも
小野寺は二軍で出塁能力を証明済み
●中村健人 (外野手/27歳) 今季は一軍での出場が12試合にとどまった中村健人。入団時には即戦力野手として期待を受けるも、ここまでの3年間は一軍に定着できずにいる。二軍では攻守でウエスタン・リーグ平均レベルの成績を収めており、バランスに優れた選手といえる反面、明確な強みがないともいえる状況だ。外野手としてはセンターをこなす守備力を有しており、パンチ力が武器のバッティングで本領を発揮できれば、一軍の戦力として十分期待できるだろう。 ●神里和毅 (外野手/30歳) 類まれな俊足が武器の神里和毅。2019年にはレギュラー格として活躍するも、近年は主に代走や守備固めとして起用され、今季は25試合の出場にとどまった。ただ、二軍では打率.297、OPS.790を記録するなど、バッティングで好成績を収めている。DeNAの外野陣は度会隆輝や梶原昂希といった若手が台頭し、4月には筒香嘉智がチームに復帰するなど、ポジション争いが激化している。一軍で通算547試合出場の実績を持つ神里は、外野の選手層が厚くないチームでは貴重な存在となり得るだろう。 ●小野寺暖 (外野手/26歳) 昨季は一軍で43試合に出場し、打率.347をマークした小野寺暖。飛躍を期待された今季は、左手首のケガなどもあり25試合の出場にとどまった。阪神は近本光司と森下翔太が外野のレギュラーに定着しており、残る1枠も高卒3年目の前川右京が台頭するなど、来季もスタメン出場は限定的になることが予想される。二軍では通算5シーズンで出塁率.372と高い出塁能力を誇っているだけに、まとまった出場機会を得られれば打線に勢いをもたらす選手となりそうだ。 ●豊田寛 (外野手/27歳) 広角に快打を放つバッティングが特徴の豊田寛。入団3年目の今季は二軍で打率.294の好成績を残すも、一軍での出場は11試合にとどまった。昨年の現役ドラフト企画でも左投手に強いバッターとして取り上げた豊田だが、今季も二軍では左投手に対してOPS.905と好相性ぶりを見せた。阪神では小野寺と同様に出場機会に恵まれていないが、対サウスポーを課題としている球団やDHが使えるパ・リーグの球団では、左キラーとして持ち味を発揮する機会が増えるのではないだろうか。 ●増田陸 (内野手/24歳) 高卒4年目の2022年に一軍で5本塁打を放つなど、パンチ力のある打撃が魅力の増田陸。昨季は一軍出場がゼロに終わり、今季もわずか4試合止まり。二軍でもシーズン序盤に深刻な打撃不振に陥っていたが、6月以降は5本塁打、OPS.670と復調の兆しを見せていた。セカンドの守備をこなせる強打の右打者は、球界でも貴重な存在だ。年齢的にも伸びしろがあり、さらなる成長を遂げればレギュラー争いに食い込める可能性を秘めている。