【現役ドラフト】セ・リーグの注目野手9人を紹介 今季出場機会が激減した中日・龍空は環境が変われば大化けも
出場機会に恵まれない選手の移籍活性化を狙い、2022年度に初めて実施された現役ドラフト。12月9日に開催予定の第3回現役ドラフトに向け、前年の振り返りや今年の注目ポイントを全4回に分けてお届けする。 【12/9(月)ライブ配信】現役ドラフト速報!SPゲストに秋山翔吾【解説:井口資仁&五十嵐亮太】 今回はセ・リーグ野手編だ。環境次第では主戦場を一軍に移し、より一層の活躍が期待される選手たちである。昨年度の現役ドラフトで移籍した野手の中では、日本ハムの水谷瞬が交流戦MVPに輝くなどブレークを果たしたが、彼に続くような活躍の可能性を秘める選手たちを紹介したい。 ※本文は2024年11月29日時点の情報をもとに執筆 ※以下、選手の年齢は2024年12月31日時点
龍空は大卒組とのレギュラー争いに苦しむ
●龍空 (内野手/22歳) 高卒3年目の昨季は一軍で114試合に出場した龍空。今季は村松開人や田中幹也とのレギュラー争いに後れを取る形となり、出場はわずか17試合止まり。ただ、二軍では打率.295、OPS.795を記録するなど、課題だったバッティングで好成績を残した。体重の増量に取り組んで長打を増加させるなど、確かな成長を示している。もともとショートの守備力では高い評価を受けているだけに、環境次第ではすぐにレギュラーとしてブレークを果たす可能性があるだろう。 ●太田賢吾 (内野手/27歳) シュアなバッティングが特徴の太田賢吾。今季のヤクルトは塩見泰隆が長期離脱したこともあり、外野での出場がメインとなっている太田にとってもチャンスがあったが、一軍での出場は18試合。二軍でOPS.665と思うようにアピールできなかったことが影響したといえる。ただ、昨季は打率.323、OPS.928とイースタン・リーグ上位の成績を残すなど、打撃に関しては高いポテンシャルを備えているのは間違いない。内外野をこなすユーティリティー性も持ち合わせており、チームの戦略の幅を広げられる選手だ。 ●濱田太貴 (外野手/24歳) パワフルなバッティングが魅力の濱田太貴。太田と同様に出場機会をつかむチャンスはあったものの、今季はオープン戦から打撃不振に苦しみ、一軍での出場は前年を大きく下回る10試合に終わった。二軍ではチーム2位の17二塁打をマークするも、トータルでは満足のいく成績を残せず。空振りの多さなど課題が目立つが、過去の現役ドラフトでは細川成也(中日)や水谷瞬(日本ハム)といった右のスラッガーが新天地で飛躍しており、年齢的にも他球団から注目を集めている可能性がある。 ●宇草孔基 (外野手/27歳) パンチ力のある打撃と優れた脚力が売りの宇草孔基。今季は4月に一軍で月間3本塁打を放つなど存在感を示すも、腰痛の影響で7月初旬に登録抹消。以降は二軍での調整が続き、再昇格は果たせなかった。結果的に一軍では75打席の起用にとどまったが、OPSは.715をマーク。打席数に大きな差があるものの、これはレギュラーである秋山翔吾や小園海斗を上回る数字だ。ディフェンス面に若干の不安を抱えているが、打席数を与えられるような環境であればブレークする可能性を秘めているだろう。