【有馬記念】パリ五輪・総合馬術団体で銅「初老ジャパン」最年長の大岩義明選手がガチ予想 55歳レジェンドの手腕に託す
◆第69回有馬記念・G1(12月22日、中山競馬場・芝2500メートル) 第69回有馬記念・G1(22日、中山)ウィークに「初老ジャパン」最年長が、スポーツ報知に予想を独占公開だ。今夏のパリ五輪・総合馬術団体で銅メダルを獲得した大岩義明選手(48)が、有終Vを目指すドウデュースの強さ、武豊騎手(55)=フリー=の卓越した技術について分析した。この日、都内で枠順抽選会が行われた。馬券は20日18時30分からネット投票で発売される。 【データで見る】ドウデュースの血統、戦績 パリ五輪で日本馬術界として92年ぶりにメダルを取ることができました。その周囲の反響は大きく、「初老ジャパン」が流行語に選出され、日本で馬術に興味を持っていただいた方が増えたことをうれしく思います。レース当日は北島隆三、田中利幸、戸本一真と4人で誘導馬に騎乗するのですが、今年一番の盛り上がりを走路側から感じられるのが、とても楽しみです。 有馬記念で主役を務めるドウデュースですが、この間のジャパンCが尋常ではない、とんでもない脚で追い込んできて勝ちました。早めに仕掛けてかなり長く全力疾走をしましたが、これは瞬発力があって本当に強い馬じゃないとできないことです。ジョッキーの指示に即座に反応してトップスピードになるのは、馬自体が本当に強く、今とてもコンディションが良くて充実している証拠。状態がかみ合わなければ、行けと言ってもワンテンポ遅れることがあります。今回も順調に調整できて健康でさえあれば、絶対に前走同様に素晴らしい走りができると思います。 そして強さを最大限に引き出すのが武豊騎手のリードです。長く経験を積まれてきただけあって、馬の精神状態を上手にくみ取り、ケンカしないよう、いい方向にコントロールする技術が、すごいと見ていて感じます。ずっと日本のトップで活躍され、来年56歳になられると聞きますが、いけるところまで現役を続け、これからも競馬を盛り上げていただけたら。今回のグランプリでもドウデュースらしい爆発力を見せ、2024年を締めくくってほしいです。 もう1頭挙げるなら菊花賞で勝ったアーバンシック。3000メートルで勝っていて、今回もルメール騎手が自在に操っていいレースをすると思います。大きいのは3歳で2キロ斤量が軽いこと。馬術と違い、競馬は全速力で走る競技で、スタートダッシュから長い距離を走れば、その差は出てきます。アドバンテージを生かして、一線級の年長馬にどこまで迫るか注目です。(総合馬術日本代表) ◆大岩 義明(おおいわ・よしあき)1976年7月19日、愛知県名古屋市生まれ。48歳。10歳から乗馬を始め、明大4年時に全日本学生総合馬術競技で優勝。五輪には08年の北京大会から5大会連続の出場。18年アジア大会の総合馬術個人と団体で金メダル。24年パリ五輪の総合馬術団体で銅メダル。所属は(株)nittoh。170センチ、67キロ。家族は妻と1男1女。
報知新聞社