【大西康之・新連載】すごいゴルフレッスン「ビリゴルファー、80切りに挑む」…なぜ「すごい会議」のコーチングのプロたちがゴルフに挑むのか
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すごい会議のコーチたち
2004年に出た『すごい会議』は発行部数13万部を超え、2023年には19刷が出るロングセラーになっている。 「すごい会議」の伝道師として帰国した大橋は、飛び込みでいくつかの会社の会議を劇的に変化させ、「すごい会議というすごいコーチング・サービスがあるらしい」と口コミが広がった。リクルート、ホンダ、三菱重工、キヤノン販売など錚々たる企業に加え、ベンチャー企業、地方企業や医療法人、変わったところでは教会なども彼らのコーチングを受けている。 一般社団法人の「すごい会議」には21人のコーチが在籍しており、2023年には在籍1年を超える17人のコーチ全員が、年間1億円以上の売上高を達成した。 彼らが提供するのは「コンサルディング(教える)」ではなく「コーチング(導く)」である。コンサルタントにはIT、物流、ファイナンスなどそれぞれの専門分野があり、その知識を生かしてクライアントに解決策を提示する。 すごい会議のコーチたちに専門分野はなく、個別具体的なことは何も教えない。その代わり、会議をファシリテートし、参加者に質問しながらクライアントが抱える「ひどい真実」を炙り出し、それを乗り越えるための「戦略的フォーカス」をクライアント自身に決めさせ、目標達成のための計画を立てさせる。 大橋によると多くの企業、組織で毎日開かれている会議の95%は「コメントの交換」であり、問題点を明らかにすることもなければ、それを乗り越えるための戦略や目標が決まるわけでもない。「すごい会議」のコーチが介入し、それらを明確にするだけで、明日からやることが決まり、社員が前向きになり、会社が劇的に変わるのだという。 シリコンバレーでこの手法を学んだ大橋は、ハワード・ゴールドマンのやり方に、もう一つの要素を付け加えた。 「くだらないアイデアを実行せよ」