【りんご】食感が悪い…古くなったりんごをおいしく食べるアイデア|管理栄養士が提案
比較的日持ちがしやすく身近なフルーツのりんご。蜜の入ったりんごは甘酸っぱくて美味しいですよね。でも購入したものの、うっかり古くしてしまったり、食感が良くないりんごに出会ってしまったりして使い道に困ることも。今回はそのようなりんごを美味しく食べる加工方法をご紹介します。 ◆写真で詳しいやり方を見る→古くなったりんごをおいしく食べるアイデア ■古いりんごの食感が悪いのはなぜ? りんごが古くなると食感が悪くなるのは、熟しすぎた劣化によるものです。収穫後より時間が経つにつれ、果肉から水分が抜けてシャキシャキとした歯ごたえがなくなり、味もぼやけてしまいます。スーパーで購入したものの中にも食感の残念なりんごがあるのは、貯蔵されてから出回るものが多く、その過程で品質の変化が起こるからです。 ■古くなったりんごを美味しく食べよう 食感が悪くなったりんごは、加工して食べるのがおすすめです。 1、ジャムにする 2、コンポートにする 3、焼きりんごにする 4、ジュースにする 甘味が落ちてしまったりんごも砂糖を加えて調理することで、美味しく食べることができます。ジャムは小分けにして保存袋に入れ、冷凍することで約6か月の長期保存もできます。ジャムやコンポートはアップルパイやパンなどに使用することもでき、活用の幅が広がりますね。 また、加工することで栄養価としても良い点があります。お腹の調子を整える食物繊維であるペクチンは、りんごの実と皮に多く含まれているので、皮ごと食べられる加工食品は最適といえます。さらに、100℃以上で加熱するとペクチンの量が6~9倍になるといわれています。 ■りんごの保存方法 りんごの最適な保存環境は低温高湿といわれており、冷蔵庫の野菜室ではなく冷蔵室で保存するのがおすすめです。 ■■冷蔵保存の手順 1、ペーパータオルや新聞紙でりんごを1個ずつ包む りんごは洗わずにペーパータオルや新聞紙で包み、水分の蒸発を防ぎます。 2、ポリ袋に入れ、しっかりと口を閉じ、冷蔵庫で保存する りんごからは成熟を促進するエチレンガスというホルモンが放出されているため、他の食材が痛まないようにポリ袋に入れます。保存期間の目安は約2か月ですが、早めに食べるようにしましょう。他の保存方法として、シャキシャキとした食感は失われてしまいますが、りんごをスライスして冷凍保存することも可能です。半解凍にしてシャーベットとして食べたり、レンジで加熱して焼きりんご風にして食べることができます。 ■美味しいりんごの見分け方 やや小玉でずっしり重いりんごは、実がしまっており水分が抜けていない傾向にあります。他にも、傷やひび割れがない、皮にしわがない、りんごの軸が枯れていないことも鮮度のいいりんごを見分けるコツです。 品種によっても食感が悪くなりやすいもの、なりにくいものがあります。食感が悪くなりやすい品種としては、紅玉やつがる、食感が悪くなりにくい品種はふじ、シナノスイートが挙げられます。紅玉やつがるは果肉の食感がもともとやわらかい品種のため、食感が悪くなりやすいです。ただし、いずれの品種も収穫後は段々と食感や味は落ちてしまうので、早めに食べるようにしましょう。 【参考文献】 山形味の農園:味の農園コラム ニチレイ:ほほえみごはん ライター/まつおかあいこ 管理栄養士として保育園、病院での大量調理や栄養士業務を経験。調理経験の中で身に着けた知識をもとに、身近な食材についての記事の執筆を行っている。 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)