亜希の”ふたはのせるだけ”特大弁当作り続けた「山あり谷あり」18年、息子ふたりの成長記録
今日は作りたくない、なんて日は?
――効率よくお弁当づくりをするコツはありますか。 冷蔵庫と相談ですね。それと下ごしらえはやっぱり大事。 夕飯はみんなで外に食べに行っても、お弁当は毎日。そこは冷蔵庫に頼らないと。そんなわけで冷蔵庫の中には、お弁当に入れられるものを何かしら入れておくようにしていたし、それが安心感になっていました。 ――お弁当のおかずに「白だし」をよく使われていますね。 味付けに麺つゆを使うとラクなのですが、色がくすんじゃうでしょう。 麺つゆと同じように使える「白だし」の存在を知ってから、こちらを使うようになりました。 塩、こしょうをなしでも味が決まるし、忙しい時はこれ1本でうまみも出て、彩りもくすまないから、いいことだらけ。 本ではそれ以外のお助け調味料もたっぷり紹介しています。 ――土日もすべてお弁当。今日はもう作りたくない、なんて日もありましたか。 そういう時は、本でも紹介した「材料を入れるだけ! ぶっこみ無水カレー弁当」(無水鍋に材料を重ねて入れ、鶏肉も切らずに入れる豪快なとろとろカレー)を保温ジャーに入れて、白飯と持たせたり。 でもお弁当を作るのは好きなので、今思うとそういう日は少なかったかもしれません。 それと人の目を意識してきれいにしようと思わなければ、そう面倒なことはないですよ。 インスタにあげるときはきちっとやりましたけど、週末のお弁当なんかとても見せられないです(笑)
「お母さんのお弁当って、カロリー高いよね」
――ご飯以外の日は。 パンや麺もありましたけど、部活動の運動量を考えるとスタミナ不足感は否めません。だからおやつ感覚かな。 本に紹介した「焦がしじょうゆの焼うどん弁当」はゆでうどん3玉で作りました。 ――2合のご飯にボリューミーなおかずがたっぷり。このスタイルはいつ頃からできたのでしょう。 え、スタイル? あるかな。 お弁当の正解って一つではないと思っています。 その日その時の暮らしのリズムだったり、子どもたちの成長を見ながら、作るものも作る量を変えて、ともに歩んできた気がします。 盛り上がったり、盛り下がったり、山あり谷あり。 いつも満点ではないですよ。 「お母さんのお弁当って、カロリー高いよね」って言われることもあったり、「お腹いっぱいにすることだけが全てではない」って気づかされたり。 たとえば試験期間中は、お腹いっぱいになり過ぎちゃうと眠くなっちゃうんだよって。 お弁当を挟んだ会話のキャッチボールのおかげで、お弁当作りも子育ても独りよがりにならずにすんだんじゃないかなって思えます。 子どもが小さい頃は、「えらい、えらい」「いい子だね」って暗示をかけておくと、そこそこ育つもんだなんて思っていましたけど、成長していけばそんなに甘くはないな、なんて噛みしめたり。 ほどよく苦いエキスも飲み込んで、時々くれるリクエストも聞きながら、やってこられた感じです。 リクエストと言っても、息子たちからあれが食べたいとか、あの味にしてくれとか、直接的な要望なんてないんですよ。 明日は量を減らしてくれとか、ご飯少な目にしてたんぱく質をたくさん入れてとか、油ものはあまり入れないでとか。 学食で食べたいから、お弁当はいらないよ、なんて“要望”もありましたね。