亜希の”ふたはのせるだけ”特大弁当作り続けた「山あり谷あり」18年、息子ふたりの成長記録
「弁当にはその日初めて口にするものを入れたい」
――部活動や学校側からの栄養指導的なことはありましたか。 中学のシニアの頃はありました。 体を大きくしてなんぼ、というところもあったので、ご飯は2合用のタッパーを買って、そこに詰めるとか。基本自分で作るというルールはあったんです。 中学のシニアの野球は、お弁当は自分で作る、床屋に行くお金は使うな、バリカンを買ってもらって自分の頭を0円で維持しろっていうチームでした。 チームによっていろいろルールがあるみたいで、面白いですよね。 ――朝の限られた時間に息子さんふたりにお弁当と朝ごはん。献立が重なることはありましたか。 それはなかったです。 そこはこだわりというか、お弁当には、その日初めて口にするものを入れてあげたいという、作り手の、つまり私の勝手なこだわりでしかないんですけど。 お弁当のおかずが余ったり、多めにできちゃった時は、別にキープして自分のお昼にしたり、次の日に回すとかにしています。 かといって、朝ごはんを一生懸命作っているわけではないですよ。ご飯、納豆、みそ汁程度です。 ご飯じゃなくても、シリアルに味噌汁の日もあるし。献立のバランスは正直考えている余裕はないです。あるものを食べてもらっていました。 長男に「ママの弁当ってそれなりに豪華だけど、朝ごはんはけっこうシンプルだよね」と言われたりもして。けっこうよく見てますよね。 ◇息子さんに「お母さんのお弁当って、カロリー高いよね」って言われながらも作り続けた、副菜不要の「たれがうまいソースカツ丼弁当」の作り方を、本書『亜希の「ふたが閉まるのか?」弁当』よりご紹介する。
彩りも栄養バランスも一切気にしない!
たれがうまいソースカツ丼弁当 材料 豚ヒレかたまり肉…400g 甘辛ソース お好み焼きソース…150ml ウスターソース…120ml みりん…90ml バター…8g 塩、こしょう…各少々 小麦粉、溶き卵、パン粉、揚げ油…各適宜 ご飯…2合分(約660g)×2 作り方 1 豚肉は厚さ約1cm、12切れに切る。包丁の背で厚さ7mmになるまでたたく。塩、こしょうをふる。小麦粉、溶き卵、パン粉を順に薄くまぶす。 2 揚げ油を中温(170~180℃)に熱し、1を4分ほど揚げて取り出して油をきる。フライパンにソースの材料を入れて中火にかける。ふつふつとしたら全体を混ぜ、火を止める。 3 弁当箱にご飯を詰め、ソース適宜(大さじ2程度)をかける。カツにソースをたっぷりとからめ、ご飯にのせる。 後編「18年間特大弁当を作り続けて亜希が気づいた、母親は『言うまで待とう、ホトトギス』」では、ふたりの子育てと弁当生活を「楽しかった」と振り返る亜希さんに、本当に「楽しい」ことだけなのかと食い下がったインタビューの続きをお伝えする。 ---------- テレビや雑誌で活躍の亜希さんが、2人の息子さんに作り続けた豪快弁当のレシピ本『亜希の「ふたが閉まるのか?」弁当 ~母ちゃんと息子2人、笑いと涙の18年の弁当記録~』を出版。ご飯は2合が当たり前、ひと口カツの仕込みは1回1kgと、おいしさもボリュームも規格外のレシピは、見てよし、作ってよしと、弁当作りにも子育てにも重宝しそう。 ----------
風間 詩織(編集者)