光半導体の高速実装、東レが実現する技術開発
東レは23日、シリコン基板上に光回路を形成するシリコンフォトニクスに使う光半導体を実装する技術を開発したと発表した。インジウムリンなどの光半導体をレーザーで高速転写する際の材料と、一度に多量のチップを基板上に移送して正確に配置する技術を開発して高速実装を実現した。2025年までに実デバイスを使った技術確立に取り組み、28年ごろの量産化を目指す。 30秒でわかる「光半導体」 インジウムリンなどの光半導体をレーザーで高速転写するための転写材料と、転写されたチップをキャッチしてシリコン基板上に直接接合が可能なキャッチ材料を開発した。転写材料は耐衝撃性制御を、キャッチ材料は耐熱性と耐薬品性をそれぞれ向上させた。30年ごろに関連製品と技術で100億円規模の売り上げを目指す。 また東レエンジニアリングのレーザー転写装置を活用し、高速実装プロセス技術を開発した。これにより光半導体の実装速度が従来の毎分4個から同6000個に高まった。今後は位置精度のさらなる向上と他の異種材料のチップの実装に取り組む。