住宅ローンを借りている銀行から、金利が「0.15%」上がるという案内が! 返済額は変わらないのになぜ?「住宅ローン特有のルール」を解説
元利均等払いと元金均等払いの違い
住宅ローンの返済方法には主に「元利均等払い」と「元金均等払い」の2種類があり、それぞれ金利上昇時の影響が違います。それぞれの特徴は以下の通りです。 ■元利均等払い 支払額を固定して、その中で元金と利息の割合を調整する支払方法です。元利均等払いでは、5年ルールと125%ルールが適用されます。 そのため、金利が上がっても5年間は返済額に変動がありません。ただし、5年後の見直しのときに未払い利息があった場合、返済額が増える可能性があります。 ■元金均等払い 一定の元金に、利息を上乗せして支払う方法です。そのため、元金均等払いでは金利が上昇するとダイレクトに返済額に反映されるため、変動金利であっても、2つのルールは適用されません。 元金が早く減少する分、総返済額は少なくなる傾向がありますが、金利動向によって家計に影響が出やすい点がデメリットです。
金利上昇に備えるための具体的な対策
2つのルールが適用される人であれば、金利が上昇しても直ちに家計に影響が出るわけではありませんが、不安に思われる人もいるでしょう。金利が上昇した場合に備えて、今できる対策について紹介します。 1.繰上返済を検討する 余裕がある場合、繰上返済を行い、元金を減らすことでトータルの利息の負担を軽減できます。特に「5年ルール」の期間中に元金を減らしておくことで、未払い利息が積み上がるリスクが抑えられ、結果的に、返済総額を減らすことにもつながります。 2.固定金利への切り替えを考える 金利がさらに上昇すると予想される場合、変動金利から固定金利への切り替えも一案です。固定金利であれば、返済額が一定で家計管理がしやすくなり、契約内容によっては、長期的な安心感も得られるでしょう。 ただし、切り替えることでお得になるかどうかは、個々の状況によっても変わってきます。まずは、金融機関に相談してみることをおすすめします。 3.定期的に金利動向をチェックする 金利上昇の情報をいち早く把握するため、経済ニュースなどを定期的にチェックすることが大切です。金利が上昇し始めた場合、早めの対応が将来の負担を軽減するポイントになります。 4.専門家に相談する 住宅ローンの返済計画について不安がある場合は、ファイナンシャルプランナーや金融機関に相談し、自身の収支状況やライフプランに合った対策を提案してもらいましょう。専門家の視点から適切なアドバイスをもらえます。