Can-Am スパイダー。このウィンドシールドが、水上バイクにも応用されている。

――　驚くべきは、水上バイクだけでなく、BRP社の全ての 製品が関連し、信頼性の 向上に 貢献している という ことです。 「 EXPLORER PRO 」の ウインドシールドにしても、すでに Can-Amで 採用されているので、その 快適性と信頼性は 実証済みです。 デニス　水上バイクに 採用しているLinQシステムも そうです。最初は オフロードで ハードに使うATVで 採用し、数年後に その技術を水上バイクに 反映させました。すでに その性能を 実証しているので、自信を持って 製品化できるのです。

リアデッキを有効活用できる「LinQ」アタッチメントシステム。クーラーボックスやガソリン缶、バッグなどを積める。

――　LinQシステムは、最初は 大波の中を走ったら、荷物を 落としてしまうのではないかと思っていました。でも、実際に 使ってみると、どんなに荒れた水面状況でも、猛スピードで 走っても、何の問題もありません。でも、機能とデザインを 融合させるのは、大変なことでは ないのですか？ デニス　私たちのチームには、すべての 製品の デザインチームを構成する “ バイオ メカニクス ”の 役割を担当する 人々がいます。 「 ひとつの チーム 」が、全部で「 ひとつ 」を 作り上げます。 「 Sea-Doo EXPLORER PRO 」は、 私が チーフ・デザイン・オフィサーを 務める「 BRPデザイン・アンド・イノベーション・チーム 」によって 製作されて います。全て自分一人で できるわけがないし、やるべきではないと思っています。 BRPには、世界中で デザインに 携わる スタッフ 約150人が いて、彼らは「 世界を ワクワクさせる 」デザインを 考え出します。 私の役割は、消費者を驚かせ、喜ばせるような 独創的な アイデアを 出せるよう、チームを後押しする ことです。 ――　そんなに多くの人が、デザインに 従事しているのですね。 デニス　現在、Valcourt（ カナダ ）、Sophia Antipolis（ ヨーロッパ ）、Palm Bay（ アメリカ ）に3つの スタジオがあり、19ヵ国から 集まった130人の才能あるスタッフが 一緒に 働いています。