世界の大空へと羽ばたく稀有な才能。神村学園高校・名和田我空が携える「サッカーで生きていく」覚悟 【NEXT TEENS FILE.】
父も、7歳上の兄も、4歳上の姉も、サッカーをやっていた。「生まれた時からサッカーは身近にありましたね。3歳ぐらいからボールを蹴っていたみたいです」。幼いころから、もう名和田我空の進むべき道は決まっていたのかもしれない。
小学校1年生の時に、地元の都城市に居を置く木之川内サッカースポーツ少年団へ入団。本格的にそのキャリアをスタートさせる。「小学校の監督がボール扱いを教えてくださったので、自分にとっての恩師だと思います。当時はとにかくドリブルの練習をやっていました」。ただただボールを蹴ることが楽しかった。
憧れの選手は川崎フロンターレの小林悠。Jリーグの舞台でゴールを獲り続ける姿に、自分の未来を重ねる。中学進学時はいくつもの選択肢があった中で、鹿児島の強豪・神村学園中等部への入学を決断。きっかけは“14番”の存在だった。
「まず『日本一になりたい』という想いがあったのと、ちょうど中学3年の時に高橋大悟さんがプロに行ったので、この学校に進むことが一番プロに行っても活躍できる近道かなと思いましたし、サッカーを見ていても本当に魅力的だったので、神村学園 を選びました」
「あとは一番最初にオファーを戴いたというのも大きかったです。他のところからも話は来ていたので、いろいろと迷うところもあったんですけど、やっぱり『サッカーで生きていきたい』という想いが強かったので、決断しました」。12歳で下した選択は、既に『サッカーで生きていきたい』という想いがその中心を貫いていた。
初めて親元を離れて生活することとなった1年時は、なかなかスタメンを獲るまでには至らなかったものの、サッカーに対する情熱は揺らがなかった。「中学1年生でホームシックになる人も多いんですけど、自分は全然そんなことはなかったです。寂しかったですけど、帰りたいとは思わなかったですね。親も『サッカーで生きていきたいんだったら、それぐらいのことはしないといけない』という感じだったので、自分の心も強く持てていたのかなと思います」
【関連記事】
- 有言実行を続けてきた高校年代最高級のストライカー。大津高校・山下景司は「3つ目の目標」に向かってひたすらゴールを奪い続ける 【NEXT TEENS FILE.】
- 「凡事徹底」を積み重ねる先に待っていた堂々たる戴冠。「地に足の付いた」大津高校がたどり着いた日本一の景色 高円宮杯プレミアリーグファイナル 横浜FCユース×大津高校マッチレビュー
- あと一歩で届かなかったタイトル。それでも柏レイソルU-18の3年生たちがサッカーと生きる旅はこれからも続いていく 高円宮杯プレミアリーグEAST 川崎フロンターレU-18×柏レイソルU-18マッチレビュー
- 後半戦初勝利か!逆転優勝か!最終節!ナクスタ決戦! 大宮アルディージャU18×横浜FCユースマッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第22節】
- 4チームが味わえる昇格の歓喜を目指して 高円宮杯プレミアリーグプレーオフ プレビュー