【大学野球】「プロ志望」の早大・伊藤樹、尾瀬雄大が語った学生ラストシーズンへの思い
「11」と「1」を背負って
――投手から見て、不動の「一番・中堅」の尾瀬選手とは、どう映りますでしょうか。 伊藤樹 昨秋までの試合を振り返っても、良くも悪くも「雄大の出来」みたいな部分がありました。雄大は出塁率が高く、早稲田の得点をパターンができていたと思うので、ラスト1年、変わらずにやってもらえれば、チームの勝利にも近づくと思う。互いの成績のためにも、活躍してもらいたいのはあります。 ――センターの定位置から見た、伊藤樹投手の背番号「11」はどう見えますか。 尾瀬 樹が「自分の出来次第」みたいなことを言いましたが、早稲田が勝つには「樹の出来次第」というところがある。少ない得点で、最少失点で逃げ切るのが、早稲田の野球です。樹は絶対に試合を作るので、すごいなと思って見ています。昨秋、あと1勝で春秋連覇だった早慶戦の1回戦で敗戦投手となり、まさか、負けるとは……と。(慶大2回戦で連敗後、中1日で迎えた)明治との優勝決定戦では完封。やはり、エースなんだな、と思いました。 ――背番号「11」を着ける2年目となります。 伊藤樹 3年生になって着けさせていただいて、高校時代に「1」を着けたときよりも重みがあり、エースナンバーの重圧を感じながら1年間、投げてきました。数々のプレッシャーを受け止める中で結果を出し、大学4年目を迎えられるのは、自信になります。もう1回、「11」を着けさせてもらってプレーできることにありがたみを感じて、昨年以上に結果を残せるようにしていきたいと思います。
――尾瀬選手は1年時に「48」、2年時に「29」3年時に「24」を着け、最終学年は野手のリーダーを意味する背番号「1」を着けます。 尾瀬 背番号「1」は早稲田に入学した際、4年時には着けたいと思っていました。1番は野手の主役というか、1年時は蛭間さん(蛭間拓哉、西武)、2年時は熊田さん(熊田任洋、トヨタ自動車)、そして、昨年は吉納さん(翼、楽天)が着けて、すごい先輩ばかりなので、自分も負けないように頑張ります。自分が先頭に立ってやらないといけないですし、打順も一番なので、塁に出てかき回していきたいです。 ――お二人は新チームで主将、副将らの役職はありませんが、グラウンド上で、プレーでけん引していく役割が求められると思います。 伊藤樹 主将の小澤(小澤周平、4年・健大高崎高)はしっかりやってくれていますし、今までにないリーダーシップを発揮しています。周りがちゃんとついていくように、下から支えていかないといけないな、と思います。プレーに関してはエースということはもちろんなんですけど、投手陣の最上級生として、成績もそうですが、練習の姿勢であったり、後輩たちに知識などを残していきたい。コミュニケーションを取りながら、投手陣全体のリーダーとしても引っ張っていきたいです。 尾瀬 3年秋までの数字を見れば、樹と自分が引っ張っていかないといけない立場であると自覚しています。小澤は主将としてしっかりやってくれているんですけど、自分のことも頼りにしてくれている。グラウンドでのプレーはもちろん、寮生活や日々の取り組みでも、模範的な行動をしていきたいと思います。