玄米は白米よりもヘルシーなの? 違いや長所と短所を解説
※この記事は、海外のサイト『delish』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 「玄米は白米より健康にいい」という基本的なルールを親から教えられた、という人はいるはず。食べ物を注文するときに、本当に食べたいもの(白米)を食べるべきか、それとも “ヘルシーな” 選択肢(玄米)を食べるべきか、心のなかで葛藤した経験はない? でも実際、玄米はどれくらい健康にいいの? そんなに大きな違いはある? この議論の真相に迫るために、二人の栄養士から専門知識と個人的な意見を聞いてみた。玄米と白米について、また玄米と白米の争いに意味はあるのか、知っておくべきことは次の通り。
米の構造
玄米と白米が非常に似ているのは、元を辿ればどちらも同じ穀物からできているから。栄養成分の違いは、穀物の加工方法によるもの。収穫された全粒米には、ふすま、胚芽、胚乳の三つの主成分を含んでいる。 「白米は、精白により糠と胚芽が取り除かれています」と話すのは、ミシガン州セントルイスにある「トゥー・シックス・フィットネス」のオーナーで登録栄養士のキム・ヤウィッツさん。「精白することで穀物から食物繊維と微量栄養素の多くが取り除かれ、残るのはほとんどでんぷんです」と続ける。いっぽう、玄米にはふすまと胚芽、胚乳が含まれるため、玄米は全粒穀物と考えられる。
全粒穀物のメリット:玄米の場合
なぜ重要なのかといえば、ふすまと胚芽は穀物のなかでもっとも栄養価の高い部分だから。登録栄養士のアリー・マストさんによると「玄米のふすまと胚芽は食物繊維、ビタミン、ミネラルを供給する」のだそう。これらの部分には、白米にはない貴重な栄養が含まれている。 栄養素にくわえ、追加の食物繊維も糖尿病や減量したい人に役に立つ。「食物繊維は満腹感を持続させます。それに白米ほど血糖値が急上昇しません。血糖値の大幅な上昇を最小限に抑えることができれば、インスリン感受性やエネルギーレベルが改善され、空腹感も軽減される可能性があります」とマストさん。 これは理にかなっていて、食物繊維の多い全粒穀物を食べると、体が消化にかける時間が長くなるため、炭水化物に含まれるエネルギーが体のシステムに到達する速度が遅くなることで、満腹感が長く続いて血糖値も安定する。血糖値を安定させたい場合や何キロか体重を落としたい場合は、白米より玄米を選択するのが懸命といえる。