玄米は白米よりもヘルシーなの? 違いや長所と短所を解説
白米の反論
白米のほうが不利な感じがするけれど、まだ諦めるのは早い。食物繊維の含有量が相対的に低いということは、白米のエネルギーをより簡単に摂取できるということ。これはアスリートや、よりアクティブな生活スタイルを持つ人にとって大きなプラスとなる。 「長時間または激しいトレーニングの後、筋肉内のグリコーゲンを補充するためにより早く消化できる炭水化物が必要な際に、白米は最適な選択肢となります」と語るヤウィッツさん。白米は食物繊維の含有量が低いため、消化器系の問題を抱えている人でも摂取しやすい。 さらに白米のより重要な長所として、玄米よりもヒ素の含有量が少ないことが挙げられる。ヒ素は白米にも玄米にも含まれる有毒化合物だけど、『コンシューマー・レポート』いわく白米に含まれるヒ素は玄米の約20%だという。体内に有毒なレベルのヒ素を蓄積するには米を大量に食べる必要があるけれど、それでも「米を毎日たくさん食べるのであれば、とくに幼い子供の場合は白米のほうがより安全でしょう」とマストさんはアドバイスする。
まとめ
玄米は客観的にみて「よりヘルシー」なので、親にそう教えられた人は間違ってなさそう。玄米には「1サービングあたりの食物繊維と微量栄養素が白米よりも多く含まれていて、全体的によりヘルシーな選択肢です」とヤウィッツさんは書いている。そして追加の食物繊維は、糖尿病患者や減量したい人にとってとくに重要だ。 とはいえ、こうした特定のケースを除いて、食事や生活スタイルの観点から全体像を念頭に置きつつどちらを選択するか検討するのが重要と言える。「白米も玄米もヘルシーになりえます」とマストさん。「もっとも重要なのは、食べる分量と一緒に何を食べるかです」と続ける。 週に数回米を食べ、それ以外では全粒穀物と食物繊維が豊富なバランスのいい食事を摂取しているなら、たまに食べるごはんが玄米だろうと白米だろうとあまり関係はなさそう。次回、外食で玄米か白米を選択する際は、本当に食べたい方を自由に選んでも大丈夫。
translation : Mutsumi Matsunobu cooperation : Yumi Kawamura photo : Getty Images