虎ノ門ヒルズにオープンした〈ピュウ ファロ〉は、炭火焼きと発酵技術でひと味違うイタリアン!
2016年5月にオープンした代官山の〈ファロ(falò)〉は“焚き火イタリアン”という地位を確立して人気を博してきた。『ミシュランガイド東京2024』でも引き続きビブグルマンとして掲載されており、味は保証付き。その〈ファロ〉が満を持して話題の虎ノ門ヒルズ ステーションタワーにオープンしたのが、炭火焼きと醗酵をテーマにしたイタリア料理店〈ピュウ ファロ(falò+)〉だ。
シェフを務める江口拓哉さんのもと、食材のもつポテンシャルを炭火焼きで最大限に引き出し、自家製の醗酵調味料を用いて、シンプルながらも奥深い料理に仕上げている。炭火焼きと発酵にこだわりをもつ江口さんがオススメするのが、“塊で焼いたピュウファロのポルケッタ”。〈ファロ〉でも提供されているシグネチャーメニューをさらに進化させた。
挽肉にした豚肉、やわらかく炊いた米、塩を混ぜて2週間ほど発酵させ、“豚熟鮓(ぶたなれずし)”を作る。これを豚肉に塗り込んでロール状に巻いているので、“熟鮓”のように旨味が増してまろやか~な味わいになっている。炭火でじっくりと焼いて香り高くし、中の肉はジューシーさをたたえたまま! トッピングされた炭塩は、炭化させた玉葱と塩を混ぜたもので、豚肉の食味をくっきりと浮かび上がらせてくれる。添えられた味噌パウダーを好みでつけると、風味が変化するので試してもらいたい。
“お日さま農園のバーニャカウダ”は、最初にオーダーしたい一品。〈ピュウ ファロ〉のメンバーみんなで訪れて、その美味しさに驚いたという、山形県の〈お日さま農園〉の野菜をたっぷりと用いている。農薬や化学肥料を使わない農業で野菜を育てているから、野菜が内包する自然な甘味や豊かな滋味が存分に感じられるのだ。バーニャカウダソースに軽く肉味噌を加えて旨味を深めているのは、江口さんならではの一工夫。
“すりたてたっぷり生ハムとニョッコフリット”は、ふわふわの生ハムとスナック感覚のサクサクっとしたニョッキのフリットを取り合わせた前菜。生ハムでニョッキを包んで食べると、塩味と甘味、ふわふわとサクサクのコントラストを楽しめる。クリーミーな泡のスパークリングワインとの相性が抜群。