「32年あっという間」若田さんJAXA退職、今後は民間で宇宙開発に汗
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若田さんは1963年、埼玉県生まれ。九州大学大学院工学研究科修士課程修了。日本航空で整備や機体構造技術に携わった後、1992年、宇宙開発事業団(NASDA、現JAXA)の飛行士候補に選出された。2004年、九州大学大学院工学府博士課程修了。過去5回の飛行では(1)1996年、米スペースシャトルに日本人初の搭乗運用技術者として搭乗、(2)2000年、日本人として初めてISS建設に参加、(3)09年、日本人初のISS長期滞在を実施、(4)13~14年の長期滞在の後半約2カ月間、日本人初のISS船長に就任--し、数々の「日本人初」を成し遂げてきた。
また、直近の(5)22年10月~昨年3月の長期滞在では、自身初の船外活動をこなした。滞在中はISSに係留していた宇宙船の冷却剤漏出など、多数のトラブルが生じたが、他の飛行士や地上の管制員と連携し、的確に対処した。科学技術振興機構(JST)のニュースサイト「サイエンスポータル」にISSからメッセージを寄稿し、ISSや日本実験棟「きぼう」の印象、思いをつづった。