メジャー初Vを狙う小祝さくらが「69」で3位浮上 目指すは仲良しの竹田麗央と最終日最終組での2サム競演
<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 2日目◇22日◇宮崎カントリークラブ◇6497ヤード・パー72> 超かわいいネコちゃん【写真】 国内メジャー初制覇を目指す小祝さくらが4バーディ・1ボギーの「69」と伸ばし、トータル5アンダーで初日の7位タイから3位タイに上がった。ツアー通算11勝を誇る黄金世代の一人は、アマチュア時代に出場した2015年の「日本女子オープン」を含めて今回が28度目のメジャーだが、これまでは21年「リコーカップ」など3度の2位が最高。今季はメジャー制覇を目標の一つに掲げていただけに、ラストチャンスにかける思いは強いはずだが、ゆるふわキャラの26歳からは予想していた答えは返ってこない。 「いや、ないです。プレーしている間にメジャーだということを忘れる。きょうもそんな感じでした。最近は調子も良くないし、なんかやっと最後の試合まで来たので、自分らしいゴルフで終われたら、なんでもいいかなと。今週でシーズンが終わるので、すごいうれしいです」 少し前にも「オフの仕事もない年末年始が楽しみ。早くクリスマスがこないかな」と話していた。やる気があるのか、ないのか…。言葉を文字にすれば、はた目にはそう感じるかもしれないが、間違いなくやる気はある。周囲の誰もが口をそろえるのは、負けん気の強さ。常に醸し出す、ほんわかムードにだまされてはいけない。 前半は4番で6メートル、6番で5メートル、8番は4メートルを沈めて3バーディ。芝目がキツく、カップ周りでも急激に切れるコーライグリーンに対し、しっかりヒットさせるパッティングでスコアを伸ばした。後半は1バーディ・1ボギーと足踏みしたが、平均ストロークが『73.0250』だったこの日の60台は、首位キープの桑木志帆と2人だけ。7年連続7度目の出場で、難関コースを熟知する26歳は経験値の高さを見せつけた。 首位と4打差で後半の2日間を迎える。プライベートでも行動をともにするなど大の仲良しとなった竹田麗央は、今大会を最後に来年から主戦場を米国女子ツアーに移す。これまで竹田との同組ラウンドは14度あるが、メジャーではなし。「そうですね、麗央ちゃんとリコーで一緒に回れたらいいなぁ。それが最終日最終組だったら、うれしい。どうなることやら」。今週もラウンド後は宮崎市内で食事をするなど時間を共有している。 国内メジャー3冠を目指す5歳年下の竹田は首位と3打差の2位。実の妹のようにかわいがる竹田の“ラストゲーム”での競演実現を目指し、単独首位の桑木志帆を追いかける第3ラウンド。最高のエンディングに向け、やる気を笑顔で隠し、静かにアクセルを踏み込んでいく。(文・臼杵孝志)