大阪に新たなギャラリー「ICHION CONTEMPORARY」がオープン。柿落としは「GUTAI は⽣きていた」展
安藤忠雄建築研究所による6層構造の新ギャラリー
新たな現代アートギャラリー「ICHION CONTEMPORARY」が、1月13日、大阪の東梅田にオープン。同日から3月29日まで、「GUTAI は⽣きていた」展が開催される。 アート流通サポート合同会社が運営するICHION CONTEMPORARYは、「芸術が奏でる感性の波⻑が、⼀つの⾳のように⼈々の⼼に響き、新たな⽂化の波を⽣み出す」をコンセプトに掲げ、⼤阪を拠点にアジアと世界をつなぐ⽂化交流の拠点となることを⽬指して、2023年に大阪の東梅田でプロジェクトを始動。このたびグランドオープンを迎えるギャラリーは、安藤忠雄建築研究所が建築設計を手がけ、打ち放しコンクリートを使用した地下1階から地上5階まで6層構造の建物となる。 同ギャラリーでは、日本、特に⼤阪・関⻄の前衛芸術が勃興した時代のアーティストたちに注⽬し、その革新性と文化的価値に光を当てることで、世界的な評価向上を後押しすることを目指している。また、国内外のプライベートミュージアムやギャラリーと連携して「アートの交換留学」を行い、大阪を起点とした国際的な文化対話を推進していくという。さらに若手アーティストの支援にも力を入れる。
具体美術協会に所属した向井修二の新作インスタレーション
オープン記念展となる「GUTAIは生きていた」では、戦後日本で誕生した革新的な美術運動「具体」に焦点を当て、その東アジアにおける美術史的な重要性や独自性を再解釈する。 会場では、具体美術協会の会員であった向井修二による新作インスタレーションとコレクション作品を展示するほか、具体美術協会の創設者である吉原治良が1970年の万博で展示した大作や、白髪一雄をはじめとする具体の代表的な作家たちの作品もあわせて紹介される。 向井はゲーテが好んで用いた「建築は凍れる⾳楽である」という言葉に着想を得て、安藤忠雄建築研究所が手がけた展示空間と共鳴する新作インスタレーションを制作。まるで「ヴァイオリンの記号パーティー」が催されているかのような空間が広がるという。1月11日のオープニングセレモニーでは、国際的に活躍するヴァイオリニスト・廣津留すみれによる特別演奏が行われる。
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