SDGsに積極的な企業、「過去最高」の54.5%に ~取り組む企業の7割が効果実感~
取り組み事例などの情報発信の強化や補助金制度の充実など、公的支援によるサポートが引き続き望まれる
本調査の結果、29.7%の企業が現在、SDGsの意味等を理解し、取り組んでいる。さらに、『SDGsに積極的』な企業は調査開始以降の最高を更新した。また、SDGsを意識せずにSDGsに該当する取り組みを行っている企業もあり、実際に取り組んでいる企業の割合はさらに高いとも考えられる。 なかでも、SDGsに取り組む企業のうち、約7割が取り組みの効果を実感していることが分かった。具体的には、「企業イメージの向上」が約4割でトップだったほか、「従業員のモチベーションの向上」など非財務面での企業価値の向上に関する効果が上位に並んでいた。また、売り上げの増加や新商品開発等につながった企業もあり、SDGsによる社会課題の解決と企業の成長は両立できることが示唆される。 一方で、特に中小企業からは「人材面・費用面における厳しさ」のほか、「業績の改善など優先すべき対応がある」といった声が多く聞かれた。また、規模が小さい企業にとってハードルが高いといった意見や、どのように対応すれば良いか分からないという企業も多くみられた。 環境や人権に対する人々の意識が高まっているなか、今後はSDGsに取り組んでいることが企業間の取引条件となるケースが増加するほか、商品の購入、入社動機のポイントにもなってくるだろう。 対応が難しい中小企業は身近で、気軽にできることから取り組んでいくことが一策であるほか、実際の取り組み事例などの情報発信の強化や相談窓口の設置、補助金制度の充実など、公的支援によるサポートが引き続き望まれる。 調査概要 調査対象企業:2万7159社 有効回答企業:1万1068社(回答率40.8%) 調査期間:2024年6月17日~6月30日 調査方法:インターネット調査