街で見かけた風景を「大儲け」に変えられる人と、気づかずスルーする人の“決定的な差”
株式投資に興味がある。でも何を買ったらいいかわからない。そんな人に「どこに行っても見るものを探すといい」とアドバイスするのは、1冊で2000ページにも及ぶ『会社四季報』を27年間で108冊全ページ読破する渡部清二さん。新著『そろそろ投資をはじめたい。』(サンマーク出版)より一部抜粋、再構成してお届けする。 【写真】杉原杏璃さんは巨乳グラドルから“億り人”に「投資したい人が集えるシェアハウスを、50歳までに建てたい」 ◇ ◇ ◇ 街には株式投資のヒントが溢れています。 「カラーバス効果」をご存じでしょうか? 例えば、「赤いものを探してください」と言われて街に出ると、ポストや赤信号、マクドナルドの看板など普段何気なく目を留めることもなかった赤いものが次々に見つかってくる心理効果です。 「そろそろ投資を始めたい」と思っているみなさんには、ぜひ「投資カラーバス効果」を身につけていただきたいのです。 そのための大切な視点をお教えします。「どこに行っても見るもの」を探すことです。 これは「独占」を見つけるための合言葉です。独占とは、ある企業が市場を支配し、競争相手がほとんどいない状態を指します。独占企業は価格を自由に設定できるため、安定した収益を上げやすくなります。 また、市場シェアを維持しやすく、長期的な収益の安定が期待されます。さらに、強力なブランドを持つことが多く、消費者の信頼を得て繰り返し購入される傾向があります。 こうした理由から、独占している企業は株式投資の銘柄として有望と考えられるのです。独占していなくても、圧倒的なシェアを誇るというのも同じ考え方です。 街で見つかる独占には、どんなものがあるでしょうか。例えば、この地図を見かけたことはありませんか?(写真参照) 駅や役所にあるいわゆる「案内板」です。あなたも一度は見かけたことがありませんか?
成長ストーリーを妄想してみよう
この案内板は表示灯という企業によるものです。 『会社四季報』にも、「鉄道駅や庁舎に設置された地図広告ナビタを独占展開」(2024年3集夏号より)と書いてあります。 例えば、東京メトロの駅構内にある案内板は、表示灯が100%独占しています。私はここから、もう一歩妄想を進めました。近年、さまざまな看板や広告がデジタルサイネージに置き換わっています。電車や駅構内、商業施設などでその変化を実感している人も多いでしょう。 それでは、表示灯のナビタがデジタルサイネージに置き換わったらどうでしょうか。広告価値はとても高く、広告展開次第では大変な化け方をするのではないかと思ったのです。 表示灯による製品と同じように、街や駅などでよく見かけるものとしては、自動ドアも挙げられます。 このステッカーが貼られた自動ドアを一度は通ったことがありませんか?(写真参照) これは、ナブテスコという企業が展開する自動ドアブランド「NABCO」のマークです。ナブテスコの建物用自動ドアの国内シェアは約55%を誇ります。 表示灯を例に独占を考えてきましたが、独占や圧倒的シェアは屋外に限りません。 誰でも見たことがある、鍋料理に使う固形燃料を作っている企業をご存じですか? 飲食店や旅館での食事の際に、見たことがあるのではないでしょうか。この固形燃料はニイタカという企業が国内シェア6割以上を占めています。 実は、ニイタカが高いシェアを誇っているものは、固形燃料だけではありません。業務用の洗剤やアルコール消毒剤もニイタカが手がけているのです。