【業界初】製麺会社が手がけた「ガチのラーメン缶が誕生」気になるお味を実食レポート
■この工夫に気付いたら缶詰のプロ!
じつはこの缶詰には、地味だけど大切な工夫がある。通常の缶は、フタを取りはずしたあとの本体の切り口が鋭いままだけど、この缶は切り口の上部を、角を丸めた部位が覆っている。そのおかげで、缶に直接口をつけてスープを飲んでも、唇を切ってケガをする心配が軽減されているのだ。 この工夫に気付いたあなたは、缶詰のプロですぞ!
■今後の展開にも期待
らーめん缶の中身がわかるように、家で別撮りしてみた。大きく立派なメンマが6本(重量により数は変わるはず)。薄切りのチャーシューが1枚。肝心の中華麺は1本の長さが約33cmあった。スープは約160mlだ。 チャーシューは薄切りながら、豚肉の臭みがなくて香ばしく、とてもおいしい。メンマも食感がシャキシャキだった。 先日、丸山製麺の担当者に話を聞く機会があった。この「らーめん缶・醤油らーめん」がヒットすれば、その後に別の味のラーメン缶を開発するかもしれないと言う。それはみそ味なのか、塩味なのか。ひょっとして、有名ラーメン店とのコラボ商品なんていう意欲作が出るかもしれない(ぼくの妄想だけど)。 長らくヒット作が生まれなかったラーメン缶の、救世主のような缶詰でありました。 ●今回の缶詰情報 丸山製麺「らーめん缶・醤油らーめん 内容量250g」 黒川 勇人(くろかわ はやと) 缶詰博士。1966年福島県福島市生まれ。東洋大学文学部卒。卒業後は証券会社、出版社などを経験。2004年、幼い頃から好きだった缶詰の魅力を〈缶詰ブログ〉で発信開始。以来、缶詰界の第一人者として日本はもちろん世界53カ国の缶詰をリサーチ。 缶詰にまつわる文化や経済、人間模様も発信している。公益社団法人・日本缶詰びん詰レトルト食品協会公認。「SDGs災害食大賞」「LOCAL FISH CANグランプリ」「未来の食卓アワード」審査員。 近著、初のエッセイ本『缶詰だよ人生は』(本の泉社)が絶賛発売中! 他『缶詰博士が選ぶ「レジェンド缶詰」究極の逸品36』(講談社)など。マイナビニュースに缶詰エッセイを連載中。
黒川 勇人