1日で会社の印象が決まる…入社初日の「オリエンテーション」で新入社員の早期離職を防ぐ方法【経営コンサルが解説】
7.オリエンテーションチェックリストの活用 オリエンテーションを滞りなく行うために、受け入れ側で活用するチェックリストを作っておきましょう。チェックリストを活用することで、すべての新入社員に漏れなく同じ体験を提供することができます。 オリエンテーションチェックリストの項目例 ※あくまでサンプルです。自社用に作成してください。 〇いつ、どこに集合してもらうか 〇駐車場/駐輪場の場所 〇連絡先 〇全社に新入社員の入社を知らせる 〇デスク、事務用品、その他の備品の準備 〇コンピュータやツールへのアクセス 〇会社概要 〇企業文化 〇価値観 〇ビジョン/ミッション 〇方針 〇勤務時間・シフトの説明 〇給料日 〇身だしなみとドレスコード 〇休暇 〇休憩時間 〇新入社員トレーニングの手順 〇人事制度 〇社員ハンドブック 〇新入社員を主要スタッフに紹介する 〇組織図の説明 〇バディの紹介 〇社内ツアーの実施 〇持ち物の置き場所 〇休憩室の紹介 〇インターネットや電話の使用に関するポリシー説明 〇ハラスメント 〇残業について 〇職場のセキュリティ、安全、緊急時の対応 〇施錠の仕方 〇救助の呼び方 〇事故の報告 〇COVID-19 に関する計画 〇福利厚生制度への加入 〇職務と責任 〇勤務時間 〇会議システム 8.キャリア形成の支援 人は誰でも、自分には可能性あると感じたいものです。会社が自分のキャリア形成の支援をしてくれると感じれば、より長くこの会社で働こうという気になります。オリエンテーションにおいては、会社として提供できるキャリア形成の仕組みを説明しましょう。 たとえば、研修制度や昇進昇格、資格支援制度などもそれにあたります。また、オリエンテーションと別日でいいですが、キャリアを考えさせるワークショップを開催することもお勧めです。 9.90日間の集中的なオンボーディングを行う 多くの中小企業では、オリエンテーションを行ったあとは現場でのOJT任せという場合も少なくありません。このやり方では新入社員が活躍できるかどうか、またこの会社で働き続けたいと思うかどうかが、その部署や上司次第になってしまいます。 そうならないように、オンボーディングの仕組みを整え、会社として新入社員をサポートすることが大切です。定期的に新入社員の状況をチェックすることで、彼らはサポートされていると感じ、社員が大切にされている会社であると伝えることができます。 30日目のレビュー、60日目のレビュー、90日目のレビュー、そして毎週または隔週のチェックインを計画しましょう。特にリモートワーク環境においては、このような頻繁なコンタクトが意味を持ちます。 10.オリエンテーションの有効性を測定する オリエンテーションの仕組みが整ったら、その有効性を測定するための指標を設定しましょう。指標が水準を下回っていれば、オリエンテーションの仕組みを改善する必要があります。 オリエンテーションの指標の例としては次のようなものが挙げられます。 ・1年以内の離職率 ・エンゲージメント指数 ・eNPS ・評価制度による新入社員のパフォーマンス