行正り香さんに北欧インテリアを学ぼう!40,50代のリフォームにもおすすめな必見アイデアを京都のマンション実例からご紹介
【テクニック 2】北欧家具は主張をおさえたベージュで統一
「家具があるけど静かな空間にしたかったので、空間に溶け込むような家具を選びました」と、行正さんが選んだのは北欧の巨匠デザイナー、ポール・ケアホルムとアルネ・ヤコブセンの家具。 ケアホルムの家具は直線的かつ男性的であるため、柔らかさと曲線をプラスするためにヤコブセンの家具を組み合わせています。 フリッツ・ハンセンの「セブンチェア」や「ポットチェア」などの張り地はピンクベージュの革でそろえることで、落ち着いた印象に仕上げています。
【テクニック 3】北欧の名作照明を随所に効かせる
テーブルランプは北欧の名作照明をセレクト。ブラジリアンローズウッドの木目が美しいヴィンテージのサイドボードの中央にはルイスポールセンの「PH2/1」を。 イタリアのアンティークのサイドテーブルには「PH2/2」をさりげなく配置。点灯していないときも彫刻のように空間に映えています。
【テクニック 4】小物にも真鍮を繰り返す
家具のメタル部分や取っ手、小物なども真鍮色にそろえることで統一感を演出。 細部にまで行きわった配慮が、落ち着いた大人の空間をもたらしてくれます。 真鍮にレザーを巻いたキャンドルホルダーはデンマークで購入したもの。 ダイニングテーブルやセンターテーブルの上に配されています。
【テクニック 5】アートは穏やかな色彩の風景画を
リビングには2年前に購入していたという野崎義成のアートをディスプレイ。 「リビングには自然を感じる何かを入れたいなと思い、波の音が聞こえてくるような砂浜を描いたこの絵をかけることにしました。アートも決してアクセント的な取り入れ方ではなく、空間に溶け込むような選び方をしています」と行正さん。 落ち着いた色合いもどこか北欧的。家具に用いたピンクベージュの張り地や籐の色合いが呼応し、見事に調和しています。籐の座面のチェアは、ケアホルムの代表作「PK22」。
いかがでしたか?日本的な内装をベースに、北欧家具が美しくコーディネートされた京都のスタジオには、行正さんのセンスとアイデアが詰まっています。北欧インテリアの新しい一面と可能性を見ることができたのではないでしょうか。 リノベーション&リフォームはもちろん、一戸建ての住宅でも応用できる美しいスタイル。しっとりとした品格が漂う、大人向けの空間づくりのヒントをお届けしました。 Profile 行正り香 ゆきまさ りか/福岡県生まれ。高校3年からカリフォルニアに留学。広告代理店に勤務。 退社後は料理研究家、インテリア本の執筆など多方面で活躍する。 『行正り香のインテリア』(講談社)など著書も多数。