優勝賞金1,000万円!白熱したピッチコンテストの結末 「Sushi Tech Tokyo 2024」密着レポ【後編】
同社のソリューションのプロセスは、採血後、患者の循環腫瘍細胞(CTC)を独自の培養技術で増殖させる。これにより、医師は治療法を選択する前に、患者の腫瘍アバターを用いてカスタマイズされた薬剤感受性試験を行うことができる。 つまり、医師が各患者に最も効果的な治療法を迅速に見つけることが可能になるわけだ。あらゆる治療法を試すのにかかる時間が短縮されるだけでなく、効果のない薬剤を使用する可能性を減らすのに役立つ。同社のホームページによれば、「ステージ2以上と診断された固形がん」に対して、サービス提供が可能とされている。
【シンガポール/E-Port】
2020年に創業したE-Portは、船舶のリアルタイムデータを取得できるプラットフォーム「eLSA」を提供している。一例として、eLSAはシンガポールの水上タクシー、またはサービスにおいて75%以上のデジタル化に成功したという。 eLSAの導入以前は、電話やメールで水上タクシーの予約を取っていたが、予約を受け付けたオペレーターがトランシーバーで船長に伝え、手書きで利用券が発行されていた。毎日、船から山ほどの利用券が集められ、それをデータ化する作業が発生していた。
一方、eLSAの場合、顧客はアプリ上で予約をおこない、その通知が船長に自動で届き、モバイル上に自動で利用券が発行される。ペーパーレスで業務が完結するようになったという。 さらに、蓄積された船舶のデータをもとにAIを活用した最適化エンジンも開発。同社の実験では、移動距離を短縮することにより、運転時の排出ガスを25%以上削減するという有効的な結果が出ているそうだ。 現状、eLSAはデータ、マーケットプレイス、SaaSツール、決済アグリゲーションの機能を提供しており、25の企業に利用されているという。
【日本/Degas】
2018年に創業したDegasは、6億以上いるアフリカの小規模農家に対して、融資及び、脱炭素化に貢献する再生農業を促進するサポートを提供している。 サービス提供にあたり、農家の現場での運用と農家ネットワークの形成を備えた技術プラットフォームを開発。独自の信用スコアリングモデルを構築し、トレーサビリティ(原材料の調達から生産、消費または廃棄まで追跡可能な状態にすること)を確保しながら、融資の機会を開拓している。