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【ベトナム/BUYO Bioplastics】
2022年に創業したBUYO Bioplasticsは、バイオ廃棄物や植物由来の材料を使用して、100%自然由来で生分解性のバイオプラスチックに変換する独自技術を提供している。 同社のプラスチックは一般的なプラスチックと比較して価格は高いものの、機能性としては劣らないレベルで、二酸化炭素の排出量を最小限に削減し、約1️年で生分解されるという。
共同創業者兼CEOのHanh Do氏は、「私たちは毎日15億本のプラスチックボトルを捨てているが、そのうちわずか10%しかリサイクルできていない」と警鐘を鳴らした。同社の製品は、パッケージやラベル、ボトル、ストロー、カトラリーなど多岐に渡る。EU、北米、アジアでBtoBのビジネスモデルでサービスを提供している。
【日本/ファーメンステーション】
2009年に創業したファーメンステーションは、独自の発酵技術で規格外の農作物や飲料・食品工場で排出される食品残さなどの未利用資源を機能性バイオ素材へアップサイクルする技術を持つ。その原料を化粧品・食品などの原料、自社ブランド、他社ブランドOEM、共同開発と複数事業を展開する。
例えば、同社の原料製品には、オーガニック米から作られた「オーガニックライスエタノール」、ヒエの糠から溶剤などを使わず、圧搾法にて抽出した「ヒエヌカオイル」などの原料がある。 企業との共創事例も多い。例えば、ニチレイフーズとは冷凍焼おにぎりの製造過程で出るごはん残渣を活用してエタノールへアップサイクル。それを使用した「除菌ウエットティッシュ」を開発している。同様の技術で、カンロともカンロ飴の製造過程で出る規格外の飴を使って、アロマスプレーや除菌ウエットティッシュを開発している。
【台湾/CancerFree Biotech】
2018年に創業したCancerFree Biotechは、自社で開発した「個別化抗がん薬物検査技術」を用いて、がん患者に最適な治療を施す手助けをする。現在のがん治療は、医師の経験と標準的な治療に沿っておこなわれているが、実際は患者によって個人差があり、最適な治療法は異なっていると創業者 兼CEOのPo Chen氏は訴えた。