「普通車」と「軽自動車」では1年でかかるコストはどれくらい違う?
車の購入を検討する際、普通車と軽自動車の選択肢があります。 コスト面が気になって、どちらの車にすべきか選べない方もいるのではないでしょうか。 結論から言うと、普通車と軽自動車では、普通車の方が年間のコストが高くなる可能性があります。 本記事では普通車と軽自動車の1年間のコストの差についてまとめました。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
「普通車」と「軽自動車」の1年にかかるコストの差はどのくらい?
普通車と軽自動車では、年間にかかるコストが大幅に異なります。 具体的に差があるのは以下の3つです。 ・税金 ・燃費 ・諸費用 それぞれどの程度コストの差が生まれるのか、詳しく見ていきましょう。 ■税金 普通車と軽自動車では、毎年発生する自動車税が異なります。 表1
※東京都主税局「自動車税種別割」および総務省「地方税制度」を基に筆者作成 普通車は総排気量が増えるごとに自動車税が高くなり、最低でも毎年2万5000円の支払いが必要です。 対して、軽自動車は一律で毎年1万800円の支払いで済むため、コストとしては約1.5倍以上の差が生まれます。 また、普通車は2019年9月30日以前に購入している場合、表1よりも1000円~4500円ほどの税金を支払う必要がある点にも注意しましょう。 ■燃費 普通車と軽自動車では、燃費にも大きな差が生まれます。 今回は例として日産(日産自動車株式会社)とホンダ(本田技研工業株式会社)で、それぞれ小型普通自動車と軽自動車の燃費(JC08モードの場合)を比較しました。 まず日産の代表的な小型普通自動車であるノートは、カタログ燃費が1リッターあたり22.6キロメートルです。 対して軽自動車のルークスは、1リッターあたり26.7キロメートルとなっています。 ホンダから発売されている小型普通自動車「フィット」の通常モデルは、カタログ燃費が1リッターあたり24.6キロメートルです。 一方で軽自動車のN-BOXは、1リッターあたり25.6キロメートルに設定されています。 このことから、燃費性能はどちらも軽自動車の方が高いといえるでしょう。 燃費はガソリン代に直結するため、コスト面では注目すべきポイントです。 例として、以下の条件でガソリン代の差を計算してみましょう。 ・ガソリン代1リットルあたり170円 ・年間走行距離5000キロメートル この場合、1年間にかかるガソリン代はそれぞれ以下のようになります。 ・日産ノート:3万7611円 ・日産ルークス:3万1835円 ・ホンダフィット:3万4553円 ・ホンダN-BOX:3万3203円 数千円の差額ではありますが、いずれも軽自動車の方が安いという結果になりました。 ただし、軽自動車は普通車に比べるとエンジンパワーが弱くなっています。 そのため、乗車人数が増えたり坂道を登ったりする際は、燃費が悪くなることもあるようです。 ■諸費用 普通車であっても軽自動車であっても、車を維持するにはさまざまな諸費用が必要です。 普通車と軽自動車でコストの差が生まれやすい部分として、主に任意保険や車検費用が考えられます。 任意保険は、自家用普通乗用車と軽自動車を比べると、軽自動車の方が約2万3000円安く、自家用小型乗用車と軽自動車を比べると軽自動車の方が約6000円安くなる場合もあるようです。 車検費用は、一般的に普通自動車は6万円~12万円程度が相場で、軽自動車は5万円~9万円程度が相場です。 この費用の差は自動車重量税が関係しています。 自動車重量税は車の重量に応じてかかる税金で、普通車は車両重量0.5トンごとに年間4100円、軽自動車は一律で年間3300円が加算されます。 また、車検の際にパーツ交換や修理が発生した場合、軽自動車の方が安い傾向があります。 このことから、車を維持するための諸費用は、軽自動車の方が安いといえるでしょう。