「地域の文化の継承を地域住民が守っていかないといけない」五穀豊穣などを願う正月の伝統行事「巻き俵」 【長野・大町市】
ワラを巻いて五穀豊穣などを願う正月の伝統行事「巻き俵(まきわら)」が行われたのは、大町市美麻地区にある国の重要文化財「旧中村家住宅」です。 ■「降ろします。もうちょい」 神棚の前につるされている直径およそ50センチ、高さおよそ120センチ2つの「巻き俵」に地元で収穫したコシヒカリの稲わらを巻きます。 ■北沢孝一さん(74) 「厚みはどうだい?良いね」 毎年、わらを巻き足して太くしていくと縁起が良いとされ、中心部の黒くなったわらは300年以上前のものと推定されます。縄で巻き上げた後は、竹クギで固定していきます。 ■市川尊典さん(87) 「(昔のワラは硬いですか?)そうそう。圧縮されているものでワラが」 正月飾りなどをつけ神棚の前につり上げます。 「巻き俵」は大町市美麻地区など、大北地域の各地で行われていましたが、現在はほとんど途絶えてしまったということです。 ■北沢孝一さん(74) 「巳の年に合ったような締まった感じに出来たかなと思います。美麻地域の文化の継承を、地域住民が守っていかないといけないかなと思っています」