「神子」に初めて地元出身の女性が参加 600年続く伝統行事「坂部の冬まつり」【長野・天龍村】
室町時代から続く天龍村の「坂部の冬祭り」が4日から5日にかけて行われました。 今年は初めて女性が参加し、五穀豊穣と無病息災を願って舞を披露しました。 天龍村坂部地区に伝わる「坂部の冬祭り」600年続く伝統行事で国の重要無形民俗文化財に指定されています。 大森山諏訪神社の境内には地元の人や観光客などおよそ50人が詰め掛け、新年の祭りを楽しみました。 ■東京から 「すごい感動しました」 ■東京から 「こういうふうに昔から祭りが続いていることに感謝している」 この祭りを始め坂部地区の年中行事を担うのが「神子」と呼ばれる住民です。しかし、高齢化が進み、15人の神子のうち、坂部地区に住んでいるのは5人だけ。 他は移住してきた村民などが神子となって支えています。 今年は初めて女性の神子の参加も許され、3人の女性が祭りに加わりました。 遠山実希子さんもそのうちの一人です。 ■遠山実希子さん 「ここで生まれて大学に入るまでここで育ちました」 遠山さんは地元・坂部地区の出身。祭りにどうしても参加したくて、神主の資格を取り、去年から大森山諏訪神社の神主を務めています。 ■遠山実希子さん 「少しずつ時代も変わって来て、段々に女性でも入れてもらえるようになってきたのは、氏子だけではなく参列者の理解もあってのことだと思う」 2日間にわたる祭りが最高潮を迎えたのは、5日午前6時ごろ。赤い面をつけた鬼が登場しまさかりを神子が持つ松明に当てると、勢いよく火の粉が舞い上がりました。