渋谷のスクランブル交差点にキノコ雲が… 大学生が企画 「若者の街」を選んだ理由
被爆地に行かない人、関心を持ってもらうには
「8月6日、9日が何の日か、教科書で習って知っていても、実際に現地に行ってまで学ぶ人は多くないのではないか」 長崎に生まれた中村さんには、そんな思いがあるといいます。 「SNS世代に、被爆地に行かなくても原爆・核兵器の問題に関心を持ってもらうためにはどうしたらいいかというのが、この企画の出発点でした」 冷戦終結後、核軍縮の機運が高まった時代もありました。 ところが近年では、ロシアによるウクライナ侵攻で、ロシア側が戦術核兵器を使用する可能性に言及するなど、核の脅威が再び顕在化しつつあります。 9月には東京大学で「あたらしいげんばく展 アートとテクノロジーで表現する核の脅威」と題した企画展を開く予定だという中村さん。 「『核を無くそう』と言われただけでは、若い世代はピンとこないかもしれません。どうしたらそのメッセージを、自分ごととして日常生活に落とし込んでいけるかを模索し続けています」